パワハラ防止

2020.06.27

パワハラ防止法 精神的な攻撃とは 

パワハラ防止法の精神的な攻撃について厚生労働省が定義しているものは下記のようなものになります。

(該当すると考えられる例|パワハラ防止法)

人格を否定するような言動を行う。相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を含む。

②業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行う

③他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行う

④相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を当該相手を含む複数の労働者宛てに送信する

では、事例をご紹介をいたします。

(事例1)

 化粧品販売を行っている会社に勤めているAは、一つの店舗を任せてもらっている店舗マネージャーでした。しかし、なかなか思うように売上が伸びず、Aの上司であるエリアマネージャーBから日々厳しく叱責されておりました。ある繁忙期、他店舗と比べあまりにも売上が伸びなかったため、AはBに呼び出しをされ、「店舗が伸びないのはあなたのせいだ。あなたの存在そのものが会社にとってマイナスになる」と言われました。この言葉をきっかけに日に日にAは気力が落ちていきました。その後も、BはAに対して「早くやめろ、どうして給料をもらっているのかわからない。」、「人生経験が浅すぎる。」など様々な言葉を浴びせたと言います。そしてついにAは、数か月後にはまともに出勤できない状況までなってしまいました。その後、これらのことが社内で判明し、問題となりました。

 この事例では、BはAに対して、人格否定をするような言動をしております。精神的な攻撃のパワハラは境界線がとても難しく、業務の延長線で起こってしまいます。確かに上司も業績が伸びないAに対して叱責しないといけません。しかし、あくまで叱責することは業務上に沿ったものまででとどめておかなくてはならず、感情に任せて人格否定までしてしまうと、パワハラになってしまうのです。それが、意図していった言葉ではなく、話しの中で熱くなってしまい強い言葉がでてしまったというのは言い訳にはならないのです。

では、次に、部下から上司に対してという逆のケースをご紹介いたします。

(事例2)

 食品メーカーに勤めるAは、誠実な人柄と今までの実績を考慮され、新作商品の開発リーダーに抜擢されました。しかし、初めてのこともあり上手く部下をまとめることができず、段々と部下から不満が漏れ始めました。しまいには、部下の代表者であるBがAに対して「Aさんは人の上に立つ器ではない、あなたの指示は聞かない。我々だけでこのプロジェクトを進める」とまで言い放ちました。その後部下全員は、Aを完全に無視をし、Aが部下たちにした指示は聞かず自分たちで勝手にプロジェクトを進めてしまいました。Aは今回のプロジェクトを失敗できないという想いが強く、自分が無視されていることを上司に報告することができずにまるで順調に進んでいるかのような報告をしてしまったのです。しかし、Aさんはこの状況にだんだんと耐えられなくなり、相談窓口に相談し、うつ病も発症してしまったことから、休職願いを提出しました。その後、これらの経緯が発覚したということです。

 この事例は判断が少し難しいですが、部下から上司に対するパワハラと言えます。パワハラと聞くと、上司から部下にと考えると思いますが、このような逆パターンも起こることもあります。部下が頼りないリーダーに対して不満をもってしまうことは仕方のないことかもしれません。しかし、人格否定をすることや集団で無視をすることは明らかに部下からの言動だとしてもパワハラと捉えられることがありますので気を付けましょう。

(該当しないと考えられる例|パワハラ防止法)

①遅刻など社会的ルールを欠いた言動が見られ、再三注意してもそれが改善されない労働者に対して一定程度強く注意をする

②その企業の業務の内容や性質当に照らして重大な問題行動を行った労働者に対して、一定程度強く注意をする

になります。業務上明らかに社会的にふさわしくない行動をとったとき、通常よりも強く叱責しても良いということになります。しかし、ここでも間違ってはいけないのが、「人格否定」等をしないことが前提です。難しいラインですが、問題行動をとっている従業員がいると、叱責するときにも感情的になってしまうとは思います。しかし、「職場」であるということを常に念頭におき、自分を律して叱るようにしましょう。

まとめ

 精神的な攻撃のパワハラは、一番起こりやすいパワハラと言えます。また、境界線がとても難しいです。部下を叱責する際に、忙しいときや、あまりにもミスが多いときなどは感情的になりやすいかと思います。しかし、上司という立場上、叱るときも一つ一つ言葉を選びながら、人格否定をすることのないよう、部下の成長を望みながら叱るようにしましょう。自分が発する言葉選びは社会人としての責任でもあります。

 

 

 

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