ブログ〈メンタルヘルス〉

2020年10月

2020.10.23

部下のメンタルヘルス不調に気づくためのチェックポイント

職場に求められるメンタルヘルス対策】

セルフケア

(労働者自身が行うもの)

ラインによるケア

(管理監督者による部下に対するフォローやケア)

事業場内産業保健スタッフ等によるケア

(産業医、衛正管理者等によるもの)

事業外資源によるケア

(事業場外の機関、専門家によるもの)

 

【ラインによるケアの着目】

ラインによるケアの一つに「いつもと違う」部下に早く気づき、本人の話を聴くことが求められています。

 →「いつもと違う」部下に対して、本因を産業医や相談窓口につなげる、もしくは、管理監督者が専門家などに相談に行くといった対応が求められます。

 【いつもと違う?に気付く】

管理職による支援は、医療による支援と同じくらい大切だとされています。

 ・日々の中で「いつもと違う?」と部下の変調に気付くことが大事。

 ・これから「いつもと違う?」変調のサインを紹介いたします。

 

【いつもと違う?①】

・遅刻、早退、欠勤が増える

・休みの連絡がない(無断欠勤がある)

・残業、休日出勤が不釣り合いに増える

・仕事の能率が悪くなる(思考力・判断力の低下)

・業務の結果がなかなかでてこない

・報告や相談、職場での会話がなくなる(あるいはその逆)

 

【いつもと違う?②】

・表情に活気がなく、動作にも元気がない(あるいはその逆)

・不自然な言動が目立つ

・ミスや事故が目立つ

・服装が乱れたり、衣服が不潔であったりする

・笑顔が見られなくなる

・視線を合わせることがなく、伏し目がちになる

 

【いつもと違う?③】

・集中力が低下して仕事の能率が落ちる

・イライラしがちで、ちょっとしたことで腹を立てるようなる

・小さなことでも決断ができなくなったり、判断に時間がかかるようになる

・なんでも悪い方に考えたり、捉える

・自分を責めたり、他人に責任転嫁しがちになる

・仕事中に居眠りするようになる

 

【いつもと違う?④】

・新聞や定期購読を読まなくなる

・机や作業場が散らかっていることが多くなる

・「眠い」「疲れた」とよく言っている

・「食欲がない」「砂を噛むようだ」と言う

・声をかけると「心配ない」「大丈夫だ」と、か弱い声で答えるので、かえって心配が募る

・「休むとかえって仕事がたまる」「私がやらないと、誰もやってくれない」と、心配をよそに無理に出勤しようとする

 

【サインに気づくために】

・日々の忙しい業務の中で、部下の不調のサインに気付くには、管理監督者の方のご自身にも気持ち的なゆとりがないと難しいのではないかと思われます。

 

・一人で抱え込まずに、「気軽に相談に行ける体制」これは部下の方だけではなく、管理職の方にも必要なことです。

 ミーデンではメンタルヘルス対策を行います。

月額3,000円~詳細はこちら

※参考文献

・「職場における心の健康づくり〜労働者の心の健康保持

増進のための指針〜(厚生労働省 独立行政法人労働者

健康安全機構)」

・「ストレスチェック面接医のためのメンタル産業医入門」

 桜澤博文

 

 

 

2020.10.21

従業員の自殺|メンタルヘルス

【従業員の自殺の事例】

 従業員の自殺は、そのご遺族や周囲の方の大変な悲しみだけでなく、勤務先にも大きなダメージを与えます。勤務先は加害者という立場で見られ、社会的にも悪いレッテルが貼られることとなり、ご遺族への多額の賠償責任を問われます。

1.過重労働でうつ病に賠償金額8000万円
被告:会社 原告:工場従業員の遺族
賠償金額:8000万円
工場勤務の従業員Aさんは長時間労働から精神的に追い詰められてうつ病を発症して自殺、遺族は会社を相手に賠償責任を請求。労災と認められ、企業に8000万円の支払い命令が下された。

2.過重労働のうつ病で賠償金額1億6800万円
被告:会社 原告:広告代理店社員の遺族
賠償金額:1億6800万円
広告代理店に入社したBさんは、長時間労働の激務をこなし、うつ病を発症して自殺した。遺族は会社に対して
賠償責任を請求。長時間労働とうつ病の因果関係を認め、1億6800万円の支払いを命じた。

【自殺者数の年次推移】

職場問題における自殺は、平成23年に年間3000人程度でピークになり、その後減少し、年間2000人程度となっています。自殺の主な原因は、①過重労働(30%)②ハラスメントなどの人間関係(20%)③仕事の失敗(15%)です。国がすすめるストレスチェック制度やパワハラ対策は少しずつ成果をあげており年々自殺者は減少しています。しかし、①の過重労働による自殺者数は横ばい状態です。

 

【自殺する原因】

 過重労働やハラスメントなどによる心身のストレスは、過度の緊張状態を作り出します。これにより脳神経が異常な働きをするようになり、不眠、食欲減退などの自立神経失調症が現れます。これがさらに進むと、気分の落ち込みや無気力感などの抑うつ状態が出現します。ここで心身の異常に気付き、自主的に休んだり、産業医やカウンセラーなどに相談できれば良いのですが、責任感や使命感を持って仕事に取り組んでいると自分の異常に気付きません。
「責任者だから」、「みんなががんばっているのだから」、「会社のために」という心理が働き、
心身に起きている異常な反応を無視するようになります。

 抑うつ症状を放置していると、意識の変容が起きて周囲や自分を客観的に見ることができなくなることがあります。そしてつよい不安感などの衝動的な感情に振り回され、ついには自殺に至ることがあります。ここで理解していただきたいのは、責任感のつよい人、頑張る人、真面目な人ほど自殺の傾向がつよいということです。

【過労自殺の背景は?】
過労自殺対策の難しさの一つには、当事者が過度の責任から逃避せずに、自らの過重労働を科すなどして自分を追い詰めてしまうところにあります。
このような状況がつくられる背景には、まず当事者がつよい責任感を持ち、頑張り屋であることがありますが、職場環境の問題としては、会社のひっ迫した経営状況職場の実績優先、効率優先、「やって当たり前」の風潮周囲の無関心、気軽に相談できる人がいないといった職場環境の問題があります。

【企業がとるべき適切な対策】

 従業員の自殺の予防のために、長時間労働の禁止、ストレスチェック、ハラスメント防止のための相談窓口の設置等の指導が企業に義務化されてきました。さらに、心理の専門家によるメンタルヘルスの講習会や社外窓口を利用することが推奨されます。何よりも自殺予防は本人と周囲の気づきが大切です。一人だけ頑張る、同僚の変調を気にしない、いじめがある、といった職場にならないように、互いを思いやる職場つくりを心がけることが必要です。

【社外相談窓口の積極的な関わり合い】

 従業員の自殺やハラスメントを防ぐには社外相談窓口の積極的な関わり合いが必要です。ミーデンでは、公認心理師と臨床心理士による対面・オンラインでのカウンセリング、ハラスメント相談、ストレスチェック、メンタルヘルス講習会等を通して職場メンタルヘルス全般をお守りいたします。

【最後に】

 新型コロナウイルスの影響により、従業員メンタルヘルスに対する取り組みが注目されています。
これからテレワークから通常出勤に以降していく段階で、従業員がメンタルヘルス不調を訴えることが増えると予想されています。従業員を守ることは会社の義務です。早めの対策が願われています。
ミーデンではメンタルヘルス対策を行います。詳細はこちら

【参考文献】

自殺の状況をめぐる分析(厚生労働省)
職場における自殺の予防と対応(厚生労働省)

2020.10.20

職場におけるメンタルヘルスー中間管理職の方々に着目して

【求められることが多岐にわたる中間管理職①】

・中間管理職:上司と部下の間に挟まれている特有の立場であることから、自身が抱える業務量だけではなく、精神的な負担は中間管理職ならではものがあります。

 ・加えてここ数年間のなかでストレスチェックの導入パワハラ対策など、様々なメンタルヘルスに関する対応が職場には求められている状況となっています。

 ・部下の業務量や割り振り、全体の実績などを総合的に把握し、結果をどう出していくかが求められながら、直属の部下たちのメンタルヘルスにも目を配り、普段の業務を行いながら現実的な対策を講じていくことも中間管理職には求められていると言えます。

 【求められることが多岐にわたる中間管理職②】

・もし、部下にメンタルヘルスの不調が生じた場合には、業務の調整やフォローなどの現実的な対応を行うのも中間管理職の方が多いのではないでしょうか。

 ・しかし、不調者への対応は一概に「この対応が望ましい」とは言い切れないものです。対応は個別性があり難しく苦慮するものです。

 ・このように中間管理職の方々は普段の業務だけではなく、求められることが多岐にわたり、特有の負担を抱えやすい立場と言えます。

 【中間管理職の方々へ】

・管理職という立場から自責感を感じてしまったり、どのような接し方が部下のモチベーションや力を発揮しやすいのだろうと考えこともあるのではないでしょうか。

 ・また、部下の方から相談されることはあっても中間管理職の方ご自身の悩みなどは相談しづらい思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 ・職場のメンタルヘルスと一言で言っても、特に中間管理職の方々に着目したサポートも必要です。

 

【中間管理職の方々が気軽に話せる場】

・「カウンセリング=不調が生じたら」と思う方も多いですが・・・

 ・たとえ些細なことと思われるようなことであっても、日頃の業務で感じている思いなどを、守られた場であるカウンセリングで一度お話ししてみるのはいかがでしょうか?

 ・中間管理職という特有の立場に置かれている方々であるからこそ、日頃から「一人で抱え込まないようにする」これは大事なことです。

 【外部相談窓口の利用】

・不調をきたしてしまった場合だけではなく、普段の業務のなかで抱えている思いなどを中間管理職の方々も気軽に話せる場として、外部相談窓口の設置をご検討してみるのはいかがでしょうか。

 ミーデン株式会社では企業様が普段の業務を行いながらご利用していただきやすいように来所でのご相談だけでなく、電話、オンラインなどを用いて柔軟に対応させていただきます。

詳細はこちら 

 

【参考文献】

・小川邦治・田原直美(2020.中間管理職の

「ケア力」向上によるメンタルヘルス不調防止.

精神科,36(4),334-340