メンタルヘルス

2020年11月

2020.11.28

ストレスチェックの面談を受けない人が多い?

 【ストレスチェック制度の概要】


2014年6月に改正された労働安全衛生法に基づき、2015年12月から労働者50人以上の事業場では、事業者がストレスチェック制度を実施することが義務化されました。ストレスチェック制度は、自記式質問紙による検査だけでなく、事業場内でのその後の対策までを含んだ制度です。ストレスチェック制度の主な目的は「労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止すること(一次予防)」とされ、ストレスチェックにはこの目的を達成するために2つの要素があります。

⇒「ストレスチェックって意味あるの?

1つ目は個人結果の返却によりストレスへの自覚を高め、労働者自身で予防に取り組んでもらうことと、2つ目は積極的な職場環境改善により職場の集団全体でメンタルヘルス対策をすることであります。また、ストレスの程度の評価に基づき高ストレス者と判定されたものに対しては本人の申し出により医師と面接を行い、必要に応じて事業者による適切な措置につなげます。


ストレスチェックに使用する調査票は、「職業性ストレス要因」、「ストレス反応」、「社会的支援(緩衝要因)」の3要因を含むものであれば衛生委員会の審議の上で事業場が選択できます。厚生労働省は、これらの3要因を包括的に測定できる職場ストレス簡易調査票の使用を推奨しています。

                      

【ストレスチェック後、医師による面接指導を受けないことが問題となっている】


ストレスチェック制度実施初年度の実施状況を明らかにすることを目的に、全国の常勤労働者3891人を対象とした調査が行われました。その結果、労働者数50人以上の事業場に勤務している対象者のうち、ストレスチェック制度の実施通知があったと回答した者の割合は52.5%、そのうち実際にストレスチェックを受検した者の割合は、92.0%でありました。

高ストレス者の割合は、受検者全体の14.2%でありました。受検者全体のうち、医師による面接指導を申し出た者は2.6%であり、「高ストレス者」と判定された者で、医師による面接指導を申し出た者は18.6%でありました。ストレスチェックを受検した労働者のうち、自身の職場で職場環境改善が実施されたと回答した者の割合は3.3%でありました。

                       

 一方で、平成30年「労働安全衛生調査(実態調査)」において厚生労働省が実施した事業所調査によると、ストレスチェック制度の実施義務対象事業場のうち、90.9%の事業場がストレスチェック制度を実施しており、うち集団分析の実施率は77.9%と報告されています。平成29年度の厚生労働省によるストレスチェック初年度の実施状況の報告では、労働者の受検率は78.0%、医師による面接指導を受けた労働者の割合は受検者全体の0.6%と報告されています。

⇒「産業医面談って意味ないの?」

これらのことから医師による面接指導の申し出を行わない人が多く、問題視されております。では、何故申し出ない人が多いのでしょうか?それは会社側に高ストレスであることが知られてしまい面接を受けづらいというものが原因です。自身がメンタル不調である可能性がある場合、それを会社側に伝えることは勇気のあることです。

「周りから色メガネで見られてしまうのではないか」「人事評価が悪くなるのではないか」などあらゆる心配がでてきます。先進国の中ではメンタルヘルス対策が遅れている日本では、メンタルヘルス不調は「誰でもなりうる可能性があるもの」という考えがまだ浸透していないという点も原因として考えられます。

⇒「産業医制度とメンタルヘルス対策~適切なメンタルヘルス対策を行うために

【ストレスチェック制度の課題と今後の展望】


高ストレス者に対する医師面接では、面接を申し出ない労働者への支援が不足することから、高ストレス者であることを会社側に知られずに労働者が産業保健スタッフと面接ができる仕組み(法定外)を事業者が検討することも重要であります。高ストレス者のうち、専門家へ紹介が必要なメンタルヘルス不調の疑いのあるものは47.3%と報告されており、医師面接による適切な医学的アセスメントと早期の医療機関受診勧奨は一定の意義があり、特に精神科産業医に期待される役割は大きいです。


ある調査では、ストレスチェックを実施するだけでなく、職場環境改善などの事後対応を組み合わせることで労働者のストレス反応の改善や有用性の実感が得られることが示されております。

職場改善に関する全国の事業場調査では、ストレスチェック実施後に何らかの職場環境改善の取り組みが行われた事業場の割合は1年目(2016年)に37.0%、2年目(2017年)で44.2%と徐々に増加しているが、その内容の多くが「経営層への報告と説明」となっており、現時点で科学的根拠が最も蓄積している「労働者参加型職場環境改善」を行った事業場はそのうちわずか4~7.5%でありました。

⇒「ストレスチェックによる職場解析

産業保健スタッフが集団分析結果から職場環境改善につなげるノウハウを習得できる、全国産業保健相談支援センターなどを通じてファシリテーター研修や実践者の教育が行われております。特に産業医は医師面接だけでなく、職場感情改善に対しても事業者と連携してイニシアティブを取ることが求められております。


エビデンスに基づく労働者のメンタルヘルス対策としてストレスチェックをさらに有効に活用するため、科学的根拠の収集とともに実務上の現場の課題を軽減させる対策を急ぐ必要があります。

⇒「ストレスチェックの見方 受検を有意義にするために

                    

【まとめ】

 ストレスチェックを実施するだけになっていませんか?ストレスチェックは実施するだけでは意味がありません。実施した後、メンタルヘルス不調者に対して適切な対応をすること、職場全体のメンタルヘルス対策をすることが必須です。
ミーデンでは、医師面談実施前に会社に知られずに公認心理師、臨床心理士に相談することができます。
また、産業保健スタッフが職場改善を指導いたします。

従業員様を本当の意味で守るためにも適切な体制を整えましょう。

【参考文献 「精神科 第36巻 第4号」 編集 精神科編集委員会 発行 科学評論社  
「ストレスチェック制度に関する最近の話題」 佐々木 那津、駒瀬 優、川上 憲人】

2020.11.20

職場での人間関係を改善する方法

会社は上司、部下、同僚がいる縦社会です。幅広い年代の人が働いている会社も珍しくありません。また、年功序列に重きをおく一方で、実績も重視され年齢に関係なく役職を与える企業も増えてきました。会社や上司に認められることは、会社における自分の価値を確認することができ、やりがいやモチベーションへと繋がります。しかし、認められることで先輩や同僚からの反感を買ったり、面白くないと思われたりすることも少なくありません。会社で成功するためには、人との付き合いが非常に重要です。困った時に助けてくれる、何かあったら任せたいと思う、このような関係が成功へと導きます。

・自分が所有するものを誰かに奪われるかもしれない不安
・自分が持っていないものを持つ者に対する羨望や妬み

嫉妬とは上記のような意味があります。
防衛本能に由来する感情で誰でも抱く感情ですが、これが強すぎると理性が利かなくなり、陰湿ないじめのような行動に発展しかねません。陰で、誹謗・中傷される懸念も出てきます。このような会社の雰囲気は決していいものとは言えないでしょう。

嫉妬する側に非がありますが、嫉妬されないように心がけることも大切です。今回は反感を買わず嫉妬されないで、上手く業務を遂行する方法について紹介したいと思います。


嫉妬する側の心理として理解しておきたいことは「喪失不安」です。優秀な後輩や部下は自分のポジションを脅かす存在に見え、自分を追い越して先に昇進するのではないか、自分のポジションが奪われるのではないかという不安に駆られています。

会議で何か発言する時には、上司や先輩に配慮し周囲の協力や助言、指導のおかげであることを言い添えるようにしましょう。また、上司や先輩の実績を評価した上で「不足ながらさらに発展できるように考えてみました」と提案するのもいい方法と考えられます。自分ひとりのアイディアではないことを示すことが大切です。


上司の上司から目をかけられたのは、おそらく仕事ができて気が合うからと考えると、それはとてもいいことです。しかし、直属の上司からしてみるとそれを面白くないと捉えることも自然なことに思えます。そのような時には、積極的な「ごますり」を行います。「明日部長に飲みに誘われているんですが、課長も一緒にいかがですか」と直属の上司を巻き込んだり、「僕の仕事が上手くいっているのは課長の適切な指導やフォローのおかげなんです」と上司の上司へのさりげなく伝えてみたりすることをお勧めします。


人は他人と比べて自分の能力などを評価しようとする「自己評価動機」を持っています。学歴は比べやすいためにコンプレックスを抱く人もいます。何か失敗すると「○○大学を卒業していてもそんな失敗するんだね」と嫌味を言うことがあります。そういう時には「学歴が優位な立場にある自分が、少しくらい嫌な思いをするのは仕方ないな」と鷹揚に構えましょう。大抵の場合、本人には嫌味を言っている自覚はありませんが、周囲は気がついているのであなたがむきにならなくても味方になってくれるはずです。学歴に振り回されないために、それ以外で自信が持てる評価軸(すぐに人と打ち解けられる当)を確立すると、より何を言われても気にならなくなります。


同期で最初に昇進したり、大役に抜擢されたりすると、それまで仲の良かった同僚から嫉妬されることがあります。「自分の方が優秀なのに」と思って嫉妬している場合には、怒りをぶつける相手は正しく評価していない上司や人事のはずですが、直接怒りをぶつけることは怖いので矛先を変え、出世、抜擢された同僚へと向きます。最初に発令を受け、周りから祝福されたとしても「運が良かっただけ」「チームに支えられたおかげ」と自分の力ではないことを示しましょう。


男性の多い会社の中で同世代の女性が二人いたら、周囲は自然と二人を比べるような見方をします。そのため同年の女性の上司と部下ではより複雑思いになりやすくなります。女性の上司は部下が何か複雑な思いを抱いていると感じたら、謙虚な姿勢で素直に話してみましょう。「最近イライラしているのは、もしかして私の実力がないせいで上手くできてないことがあるからかな?」「どういうところが出来てないか教えてほしい」など率直に伝えてみましょう。女性同士は素直に話すことで、お互いの誤解が解かれたり、すっきりしてどうでもよくなったりすることが珍しくありません。


反感や嫉妬は強くなると、陰湿ないじめや嫌がらせに発展する可能性があります。反感を抱かせたり、嫉妬させたりしている可能性もありますが、相手の立場に立って、謙虚な姿勢で接しているならば、十分反感や嫉妬をさせない努力をしていると言えるでしょう。今回ご紹介した内容を実践しても、上手くいかないこともあると思います。

それは相手の感情を他人が100%コントロールすることはできないからです。人の思いは感じている本人に責任があります。嫌味を言われたり、嫌がらせにあったとしても、決して自分のせいだと思わず、自分を責めないようにしてください。

職場の環境が辛くなったり、不安を感じたりしたら、必ず会社の信頼できる人や相談室、外部のカウンセリングに相談して、一人で抱え込まないでくださいね。

参考文献)田中角栄(2020)「PRESIDENTMOOK 賢者の『ストレスゼロ』超大全」プレジデント社

2020.11.16

ストレスチェック制度

 【ストレスチェック制度とは】


 ストレスチェックとは、従業員の心理的なストレスの程度を把握するための検査です。平成27年12月から、従業員50名以上の事業所に実施することが義務付けられ、年に1回は必ず実施する必要があります。この制度の主な目的は従業員のストレスの程度を把握し、従業員自身のストレスへの気付きを促すことです。これによって、働きやすい職場づくりを進め、従業員がメンタルヘルス不調となることを未然に防止すること(一次予防)が可能となります。

【ストレスチェック制度の実施義務を有する事業所】


 常時50人以上の従業員を使用する事業所には、ストレスチェック制度の実施義務があります。パートタイム労働者や派遣先の派遣労働者も含まれます。また、常時50人未満の事業所については、ストレスチェック制度の実施は努力義務とされておりますが、メンタルヘルス不調の未然防止のために実施することが推奨されています。

【ストレスチェック制度の手順】


①ストレスチェックのスケジュールの発表と通知。
②実施者(医師、保健師等)によるストレスチェックを実施。
③ストレスチェックを受けた従業員に対して、実施者から、その結果を直接本人に通知。
④ストレスチェック結果から、高ストレス者として選定された従業員のうち、申出があった場合、事業者は、医師による面接指導を実施する。
⑤事業者は、医師の意見聴取をし、必要に応じて、当該従業員に対して適切な措置を講じる。
⑥事業者は、実施者に、ストレスチェック結果を一定規模の集団ごとに集計・分析させる。
⑦事業者は、集団ごとの集計・分析の結果に応じて、適切な措置を講じる。

【ストレスチェック スケジュール目安】


年度末3月末までに終了するスケジュール目安

【ストレスチェック制度の特徴】



ストレスチェックの結果を従業員自らが把握することで、ストレスの状況について気付きを促すとともに、ストレス因子への上手な対応(ストレス・マネジメント)を身につけるきっかけとします。



ストレスチェックの結果、高ストレス者は希望すれば、医師による面接を受けることができます。



ストレスチェックの結果を職場ごとに集計、分析して職場改善を行います。

【実施体制について】

事業者
実施計画に基づく管理を行う実務担当者を指名し、実施体制を整備します。
実務担当者
事業所側の責任者。ストレスチェック実施計画を策定したり、管理したりと、実質的な責任者になります。
実施者
実際にストレスチェックを実施する者。医師、保健師、その他厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師といった有資格者である必要があります。

【従業員は実際に何をやるのか】


 ストレスチェックの実施にあたり、従業員は57項目の質問票に回答していきます。事業所によって、WEB版で行うか、紙版で行うか選択することができます。質問票は、①仕事のストレス要因②心身のストレス反応③周囲へのサポート の3つの領域に関する項目で構成されています。ストレスチェックの受験は従業員の任意です。回答は自由意志で行われる必要があり、強制があってはいけません。

【結果通知と集団分析】


 ストレスチェックの実施者は、ストレスチェックの結果が出たら速やかにその結果を本人に通知しなければなりません。事業者は、ストレスチェック結果を、受験者数10人以上で構成される集団単位ごとに実施者集計・分析させ、職場環境を改善する基礎資料として活用することが期待されています。

【面接指導の対象者】


 ストレスチェック実施後、実施者は従業員のストレス程度を点数化し、医師による面接が必要な従業員を抽出します。このような医師による面接の対象となる従業員を「高ストレス者」といいます。面接医による面接は強制ではありません。当然面接指導の申出を行わない者もいるでしょう。その場合、専門の相談先を紹介することや、カウンセラーや保健師に補足的な面談を行えるような仕組みを整えておくと良いでしょう(あくまでも高ストレス者からの任意の申出により面接が行われます。)

【検査結果の報告】


 常時50人以上の従業員を使用する事業者は、1年以内ごとに1回、定期的に「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」を労働基準監督署に提出しなければなりません。報告書には、受験者数、面接指導を受けた従業員数、集団分析実施の有無を記入します。さらに、「実施者」、面接指導を実施した医師の背景と、産業医であれば氏名、所属医療機関の名称及び所在地、捺印が必要になります。報告書の提出時期は、各事業所における事業年度の終了後など、事業所ごとに設定して差し支えありません。部署ごとに順次行うなど、年間を通じてストレスチェックを行っている企業では、暦年1年間でも受験数を記入し、それに伴う面接指導を受けた者の数を報告するようになっています。

※参考文献【ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門 改訂版第2版 「働き方改革関連法」対応 著 櫻澤博文】

2020.11.09

疲れないように働くコツ

みなさんは日頃ストレスを感じていますか?
特に会社という場は、毎日の職務、上司・同僚・部下との関係、取引先とのやり取り、お客様への対応などストレスがつきものです。適度なストレスは集中力を高め、仕事の作業能率や質を上げますが、過度なストレスはミスを出すきっかけになったり、作業能率を下げる原因になったりします。


ストレスは心で感じるものですが、それは体にも表れます。
例えば、適度なストレスであっても、それを受けると「疲れ」となって体に表れます。この「疲れ」を解消できないまま仕事を続けると、次第に“適度なストレス”は“過度なストレス”へと変化していきます。したがって、日常的に「疲れ」を溜めないことが非常に大切です。

そもそも「疲れ」はどうして感じるのでしょうか?
1日の仕事を終えて「疲れた」と感じることもあれば、ただ階段を上がって「疲れた」と感じることもあります。これは、自律神経が働きすぎて、脳が「疲れた」という信号を送り、自律神経を休ませようとしているために生じる状態です。自律神経を休ませてあげないと、瞬発的にまたは継続的に働くことができません。

自律神経は私たちの生活を支えています。それは自律神経が心拍、発汗、血流、消化、呼吸、体温に働きかけているからです。

例えば、春と夏で同じ距離を歩いても夏の方が疲れを感じるのは、心拍や発汗、体温などを調整するために夏の方が自律神経の働きが大きくなるからです。

今回は「食事」「運動」「睡眠」「暮らし」「人間関係」の5つの面から疲れないコツを紹介します。

お腹が空いて仕方がないという状態は、活動するためのエネルギーが不足していると考えられるので、『疲れる』原因になります。3食必ず食べられたらいいですが、特に大切なのが「朝食」です。「朝食」を取ることによって、体内時計はリセットされ、日中は交感神経が優位に、夜は副交感神経が優位になるという体のリズムが自然と作られるようになります。

一人でご飯を食べると『疲れる』という調査結果があります。その理由は「早食い」です。早食いは、楽しみではなく単なる作業になりやすく、リラックスする時間ではなく自律神経が働き、その結果疲れやすくなってしまうのです。誰かと一緒に話しながら食べることによって、自然とリラックスし副交感神経が優位になると、食べるペースもゆっくりになり、食べすぎも防ぐことができます。

コーヒーには「クロロゲン酸」という抗酸化作用のあるポリフェノールが沢山含まれています。クロロゲン酸には疲れをとる効果が認められていますインスタントコーヒーよりドリップコーヒーが、よりクロロゲン酸が含まれています。クロロゲン酸効果は3時間で切れてしまうので、いっきに飲むよりもこまめに飲む方がいいとされています。また、カフェインレスのコーヒーでもクロロゲン酸効果はあります

ほろ酔い程度ならリラックスできるため、疲労回復効果が期待できます。一方で飲みすぎてしまうと、ただ「ひどく酔って倒れこんだ」のと同じことになります。アルコールには、交感神経を刺激する成分があるため、体が覚醒しやすく、眠りが浅くなったり、夜中覚醒してしまったりすることがあります。飲むなら寝る3~4時間前までにするといいです

唾液には「ペルオキシダーゼ」という酵素が抗酸化作用に優れており、疲れを取り除いてくれます。そのため、よく噛むことは唾液を多く分蜜し、疲労回復の効果が期待できます。また、リズムよく噛むことは、覚醒作用を持ち、自律神経を整えてくれますよく噛むためには、噛み応えのある食べ物を選ぶことも大切かもしれません。理想は一口30回です!

睡眠は、手っ取り早く実感しやすい疲労回復の方法です。仰向けで寝てしまうと「いびき」をかきやすくなり、疲れが取れにくくなりますいびきをかかないためには、横向きで寝ることがよいと考えられています。特に、右を下にすると胃の消化も助けられて、自律神経の負担が軽減されます。

疲労回復のためには、明るい時間に活動して暗い時間に休むという「生体リズム」を守ることが重要です。週末の休みは、平日の分までたっぷり寝ようと夕方まで寝てしまうと「生体リズム」が崩れるため、結局平日に影響が出ることになります。週末の休みに疲れをとるためには、遅く寝て遅くまで寝るのではなく、早く寝ていつも通りの時間に起きることです

「いびき」は、本人もその家族も悩んでいる人は多いはずです。いびきは、舌の根やのどの筋肉が下がって気道を圧迫すると、そこに空気摩擦が起こり鳴る音です。気道が狭くなると、呼吸をするにも普段よりエネルギーが必要になります。また、酸素を十分に供給できないため、心拍と血圧を調節しなければならなくなり、自律神経は休むことができなくなります男性に多いと思われがちですが、実は女性も「隠れいびき」をしている場合があります。「すーすー」と寝息を立てて寝ている人は、「隠れいびき」です。「いびき」は治療ができるので、一度相談してもいいかもしれません。

暑さは思っている以上に疲れをつのらせます。それは体温調整をするために、血圧や発汗などを自律神経が調節しなければならなくなるからです。「睡眠中にエアコンをつけるのは体に悪い」という話は誤解です。暑い中寝ると熱中症になる可能性もあります。体を守るために、室内は一定の温度に保ちましょう

朝の起き方によっても、睡眠の質は左右されます。起きる時に、大音量のアラーム音をセットしてしまうと、一気に交感神経が覚醒し、心拍数や血圧が上昇します。自律神経を刺激するような起き方は、朝から『疲労が溜まる原因になります。朝はことりのさえずりや川のせせらぎなど自然の音を低音量で少しずつ流すのが理想的です

長時間勉強したり、仕事したりしていると、飽きてしまうことがありますよね。それは、疲れているサインです。同じ作業をし続けていると疲労が溜まり、脳からの信号を受けて、脳の働きが落ち、集中力がなくなってきます。3時間作業して15分休む、1時間作業して5分休むなどの工夫をしながら、効率よく脳を動かしましょう!

長時間同じ姿勢でいると疲労が溜まります。座っているから疲れないは大間違いです。座っていても疲れる原因は、座ると股関節が圧迫されて血液やリンパの流れが滞り、疲労物質が体の中に残ってしまうからです。30分おきぐらいに、「立ち上が」って足を前に伸ばしたり、屈伸したり、かかとを伸ばしたりするだけでも、血流を促して、疲れが溜まりにくくなります。

私たちの生活に欠かせないものとして運動がありますが、間違った運動をすると疲れのもとになります。仕事帰りにジムなどハードな運動をするのは厳禁です。仕事でたくさん頭と体を使った後は、自分が思っている以上に疲れています。そこへ追い打ちをかけるように激しい運動をすると、心拍数や体温が上がり、自律神経がフルに活動し、疲労がさらに溜まります。体を動かしてスッキリしたと感じたとしても、それは一時的なもので、達成感や高揚感によって疲労感が隠れているだけなのです。

日常的に運動をするなら軽い運動をコツコツするのが効果的です。ヨガやストレッチ、散歩など、息が切れない程度汗をじんわりかく程度の運動は、疲労回復の効果が期待できます。軽い運動でも飽きたら疲れているサインです。決して無理はしないでください。

疲れた体に温泉は最高の組み合わせですよね。しかし、間違った入り方をすると、ドッと疲れが出る原因となります。「せっかくの温泉だから」と熱いお湯でも我慢して長時間入るのは、脳に負担をかける入浴方法です。熱いお湯に浸かると、血流がよくなり疲れが取れる気がしますが、体温や脈、血圧が急変して、激しい運動と同じくらい自律神経が疲弊していきます温泉に浸かるとよく眠れるという場合、疲れが溜まったからということが少なくありません。疲労回復のためには38~40度のぬるめのお湯に10分以内の半身浴をするのが良いです。下半身が温まると副交感神経が優位になり、質のいい睡眠にもつながります。

自然な空気の揺らぎというのは、私たちの日常に多く存在しています。この小さな空気の揺らぎに私たちは安心と心地よさを感じていますさらに、この空気の揺らぎには疲れを軽減する効果があります。室内にいる時には、窓を開けて、空気や自然界の音を室内に入れるようにしましょう。

パソコンやスマホは今や日常に欠かせないものとなり、近くでモノを見る機会がずっと多くなりました。本来は近くでモノを見ると、副交感神経が働きリラックス効果が期待できました。しかし、近年では仕事でもパソコンやスマホを使い、近くモノを見ている時は緊張状態であることがほとんどなので、脳がパニックを起こし、自律神経のバランスが崩れています。基本的には、交感神経と副交感神経をバランスよく交互に動かすと疲れにくいので、近くでモノを見すぎて疲れた状態に陥りやすい近年においては、あえて遠くを見てリラックスするように意識することが重要です。

パワーナップという仮眠方法を知っていますか?疲れを取る効率的な方法として注目されています。パワーナップの条件は、仮眠時間は30分以内にすること、ランチを食べた後15時までに仮眠することであり、この2つの条件を満たしていれば目を瞑るだけでも効果が期待されています目を瞑ると、働いていた自律神経をいったんリセットすることができるので、ぜひ試してみてください。

休日の疲れを取る一番効果的な休み方は、“何もしない”ことです。ごろごろして、外に出たいと思っても軽く散歩する程度に留めておきましょう。「せっかくの休日だから」と外に遊びに行きたい気持ちは分かりますが、休むという観点から言うと、「せっかくの休日だから」何もしないでごろごろするのも贅沢な時間の使い方です。

動物にふれると血圧が低下し、ストレスが軽減するという研究報告は多くあります。また、動物を通して人との他愛ない会話が増えることも、疲労回復の一因となるようです。実際に触れられなくても、見ているだけでも効果は得られます。

主婦は家の中にいるからストレスは溜まりにくいんじゃない?は大間違い!姑や夫、子どものこと、家事や育児に追われる家の中は、心理的なストレスも多く疲労が溜まりやすいです。特に、真面目な人、価値観が少ない人は脳疲労を起こしやすいと言われています。専業主婦は、家庭に目が向きがちですが、たまには家のことを忘れて友達や趣味に出かけてもいいかもしれません。広いコミュニティを作っておくことは、悩みを吐き出せる場所が増えていくということです。

相手の中に深く入り込みすぎると、気を遣ったり、振り回されたり、ストレスの原因となってしまう場合があります。疲労回復の観点から見たら、交友関係を広げることはいいことですが、ほどよい距離感を持って付き合うも意識するといいかもしれません。

普通人は疲れると「眠気」や「飽き」といった形で、脳からのサインがありますが、疲労が溜まっていても認識できず、無自覚に疲労が蓄積されていくことがあります。これは「隠れ疲労」で過労死に至るかもしれない深刻な問題です。疲労感を感じられないのは「意欲や達成感」を覚えると、快楽を感じて、疲労感が隠れてしまうからです。睡眠不足やオーバーワークをしていないか振り返り、絶対に無理はしないでください。

毎日終わりのないのが家事ですよね。家事をするのが当たり前になると、感謝をされることも少なくなり、ストレスになることも少なくありません。毎日欠かせない家事だから、毎回完璧にこなそうとすると本当に大変です。少し肩の力を抜いて70%80%をこなすことを目標にしましょうお惣菜を買ってもいいし、クリーニングに出してもいいし、利用できるものは利用して健康に毎日を過ごしましょう。

明日できることは明日やると、区切りをつけることも非常に重要なことです。「今日やるべきこと」は何か明確にしてそれは絶対にやるけど、「明日やったらいいこと」は今日に詰め込まないで、休む時間を大切にしていきましょう。

まとめ

5つの観点から25のポイントで疲れないコツを紹介しました。
生活習慣は幼い時からの積み重ねの中で身についたもののため、初めは小さな変化でも意識を持っていないと忘れてしまうこともあると思います。しかし、その意識の積み重ねが習慣化されると自然と疲れないコツを身に着けていくことができます。できるところから挑戦してみてくださいね。

梶本修身(2017)「クロワッサン特別編集 疲れないコツ~毎日できる簡単なことばかり~」マガジンハウス

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