ブログ〈メンタルヘルス〉

2020.11.16

ストレスチェック制度

 【ストレスチェック制度とは】
 ストレスチェックとは、従業員の心理的なストレスの程度を把握するための検査です。平成27年12月から、従業員50名以上の事業所に実施することが義務付けられ、年に1回は必ず実施する必要があります。この制度の主な目的は従業員のストレスの程度を把握し、従業員自身のストレスへの気付きを促すことです。これによって、働きやすい職場づくりを進め、従業員がメンタルヘルス不調となることを未然に防止すること(一次予防)が可能となります。

【ストレスチェック制度の実施義務を有する事業所】
 常時50人以上の従業員を使用する事業所には、ストレスチェック制度の実施義務があります。パートタイム労働者や派遣先の派遣労働者も含まれます。また、常時50人未満の事業所については、ストレスチェック制度の実施は努力義務とされておりますが、メンタルヘルス不調の未然防止のために実施することが推奨されています。

【ストレスチェック制度の手順】
①ストレスチェックのスケジュールの発表と通知。
②実施者(医師、保健師等)によるストレスチェックを実施。
③ストレスチェックを受けた従業員に対して、実施者から、その結果を直接本人に通知。
④ストレスチェック結果から、高ストレス者として選定された従業員のうち、申出があった場合、事業者は、医師による面接指導を実施する。
⑤事業者は、医師の意見聴取をし、必要に応じて、当該従業員に対して適切な措置を講じる。
⑥事業者は、実施者に、ストレスチェック結果を一定規模の集団ごとに集計・分析させる。
⑦事業者は、集団ごとの集計・分析の結果に応じて、適切な措置を講じる。

【ストレスチェック スケジュール目安】
年度末3月末までに終了するスケジュール目安

【ストレスチェック制度の特徴】

ストレスチェックの結果を従業員自らが把握することで、ストレスの状況について気付きを促すとともに、ストレス因子への上手な対応(ストレス・マネジメント)を身につけるきっかけとします。

ストレスチェックの結果、高ストレス者は希望すれば、医師による面接を受けることができます。

ストレスチェックの結果を職場ごとに集計、分析して職場改善を行います。

【実施体制について】

事業者
実施計画に基づく管理を行う実務担当者を指名し、実施体制を整備します。
実務担当者
事業所側の責任者。ストレスチェック実施計画を策定したり、管理したりと、実質的な責任者になります。
実施者
実際にストレスチェックを実施する者。医師、保健師、その他厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師といった有資格者である必要があります。

【従業員は実際に何をやるのか】
 ストレスチェックの実施にあたり、従業員は57項目の質問票に回答していきます。事業所によって、WEB版で行うか、紙版で行うか選択することができます。質問票は、①仕事のストレス要因②心身のストレス反応③周囲へのサポート の3つの領域に関する項目で構成されています。ストレスチェックの受験は従業員の任意です。回答は自由意志で行われる必要があり、強制があってはいけません。

【結果通知と集団分析】
 ストレスチェックの実施者は、ストレスチェックの結果が出たら速やかにその結果を本人に通知しなければなりません。事業者は、ストレスチェック結果を、受験者数10人以上で構成される集団単位ごとに実施者集計・分析させ、職場環境を改善する基礎資料として活用することが期待されています。

【面接指導の対象者】
 ストレスチェック実施後、実施者は従業員のストレス程度を点数化し、医師による面接が必要な従業員を抽出します。このような医師による面接の対象となる従業員を「高ストレス者」といいます。面接医による面接は強制ではありません。当然面接指導の申出を行わない者もいるでしょう。その場合、専門の相談先を紹介することや、カウンセラーや保健師に補足的な面談を行えるような仕組みを整えておくと良いでしょう(あくまでも高ストレス者からの任意の申出により面接が行われます。)

【検査結果の報告】
 常時50人以上の従業員を使用する事業者は、1年以内ごとに1回、定期的に「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」を労働基準監督署に提出しなければなりません。報告書には、受験者数、面接指導を受けた従業員数、集団分析実施の有無を記入します。さらに、「実施者」、面接指導を実施した医師の背景と、産業医であれば氏名、所属医療機関の名称及び所在地、捺印が必要になります。報告書の提出時期は、各事業所における事業年度の終了後など、事業所ごとに設定して差し支えありません。部署ごとに順次行うなど、年間を通じてストレスチェックを行っている企業では、暦年1年間でも受験数を記入し、それに伴う面接指導を受けた者の数を報告するようになっています。

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※参考文献【ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門 改訂版第2版 「働き方改革関連法」対応 著 櫻澤博文】

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