メンタルヘルス

2021年01月

2021.01.25

会社のストレスに巻き込まれない心の在り方|メンタルヘルス

職場では自分と年齢も性格も仕事のスタイルも違う人と仕事をしなければいけないことが多いです。上司から言われるちょっとした言葉が気になったり、後輩からどう思われているんだろう、あの人とはどうも馬が合わないなと悩んだりすることはないでしょうか?そして、相手にイライラした自分を攻めたり、悩んでいる自分に落ち込んだりすることはありませんか?そのような方にご紹介したい内容が「マインドフルネス」です。

マインドフルネス(mindfulness)とは、自分が今この瞬間に抱えている感情に100%意識を向け、評価も加えず、ただ関心を向けることです。マインドフルな状態だと「いま自分は幸せな状態なのか。不安や焦り、怒り、妬みといった幸せではない感情を持った状態なのか。」を冷静に客観的に自分を見ることができるようになります。感情に呑まれず、意識的に行動を選択できる度合いが高まります。

マインドフルな状態になると
・イヤなことがあっても、反射的に応じることが減る
・出来事に反応する前に、余裕を感じられるようになる
・イヤな気持ちになっても、こだわらず、引きずらなくなる
・当たり前だった日常をみずみずしく感じられるようになる
・ものごとに左右されず、自分の意志で選んで行動する力が高まる

それではどのようにマインドフルな状態になるのでしょうか?よく瞑想について学ぶと「マインドフルネス」への効果が記されています。マインドフルな状態になるためには瞑想が有効です。瞑想の方法についてご紹介します。


★部屋を快適な明るさにしても、アロマを焚いてもいいです。

★呼吸は鼻から深く吸って、口か鼻から吐くようにします。吸った空気が鼻から体全体に広がるイメージをしましょう。

★音、匂い、気配、感覚などに注意が向いてもいいです。それすらも否定せずに、ゆっくりと呼吸して意識をそちらに向けていきます。

★「うまくできなかった」などと思う必要はありません。マインドフルネス瞑想を行ったあとの日常生活で、自分の感じ方にどんな変化があったかに注目してみましょう。

実際に行ってみると分かりますが、最初は様々な雑念がよぎります。周りの音や気配が気になるという人もいるでしょう。それを「だめだ、できない」と思う必要はありません。ゆっくり意識を戻し、また呼吸への集中を何度も繰り返しましょう。5分も行うと頭がすっきりし、感覚が少しクリアになったような気持ちがします。習慣化するとその状態を維持できるようになります。最初は、マインドフルな状態に日常生活で戻りたいと感じたら、深呼吸を5~6回(約1分間)してみましょう。緊張するプレゼンの前、上司に小言を言われカッとなりそうな時、不安や緊張、怒りから距離を取ることができます。マインドフルネスにはヨガも効果的だと言われています。

どうしてもうまくいかない時は
雑念が湧いてきても「だめだ、できない」と思う必要は全くありません。雑念が湧いてきたこと自体も静かに感じながら、呼吸へと意識を戻していったらよいのですが、どうしてもうまくいかない時に試してみてください。
◎周囲の雑音や感覚が気になる
「電車の音」「自転車のブレーキの音」のように、心の中で名前を付けると、そこから意識を戻しやすくなります。「背中のかゆみ」「足のしびれ」など、身体の感覚も同様です。
◎雑念やネガティブなイメージが湧いてくる
無理に打ち消そうとする必要はありません。「焦っている気持ちがあるな」「○○さんが出てきた」などと眺めていればいいです。
◎意識が拡散する

呼吸で生じる体の動きを感じるようにしてみましょう。鼻を通る息の冷たさ、お腹や肺、背中が膨らむ様子、手先に感じる鼓動などです。

もし目の前で友達が落ち込んでいたら、励ましてあげたいし、多少のミスなら「気にしないで」と笑って許せるという人は多いのではないでしょうか。それでは自分に対してはどうでしょうか?「こんなことで悩むなんて自分はだめだ」「こんなミスをするなんて自分に腹が立つ」と自分で自分にバツをつける生活をしていませんか?あなたは自分自身に友達にするのと同じくらい優しくしてもいいのです。自分自身に対して共感や思いやりの気持ちを持つこと「セルフ・コンパッション」といいます。



マインドフルネス瞑想やセルフ・コンパッションの習慣を持つと、今まではイライラしていたことでも、感情的にうまく処理できるようになります。ただそれだけでは世の中ではうまく超えていけないこともあるのも事実です。どうしても逃げられない問題を解決するために、考え方を一つご紹介します。

ストレスを感じたり、トラブルが生じたりしたときに問題に対処し切り抜けることを「コーピング」と言います。コーピングには、主に3つの方針があります。

例えば、仕事と家事の両方で子どもの送り迎えが負担になっているとき、家族に説明して理解と協力を引き出し「問題」の存在をなくすということがあります。

例えば、仕事でミスをしたときに、落ち込んだ気持ちや悔しい気持ちなどを友人に聞いてもらうことでその感情を緩和して、「問題」に対するネガティブな感情を解消します。

例えば、イヤな取引先と会わなければいけない日は会社を休んだりします。根本的な解決にはなっていないので、問題の解決に至らない場合もあります。

あなたはどんなコーピングをしているでしょうか?問題に対して適切なコーピングを取ることが、よりよい対処を行っているといえます。次の場面で、上述した3つの型のうちどの方法でコーピングを行っているでしょうか。

場面①店員や通りすがりの人に感じの悪い態度を取られた時
場面②今月の生活資金が足りなさそうだと気がついた時
場面③4人で行く予定の旅行に、1人キャンセルが出て旅行計画狂う時
場面④会社での査定が自分が思っていたほど、よくなかった時
場面⑤体重計に乗ったら、思った以上に体重が増えていた時

上手くいっている対処法はそのままで、上手くいっていないものに対しては改めて考えてみましょう。

【参考文献】
成瀬まゆみ・前山三都里(2020)「自己肯定感を高めるハーバード式ポジティブ心理学」宝島社

2021.01.18

自尊感情とは何か|メンタルヘルス

自尊感情とはポジティブ思考とは異なります。自尊感情とは自己肯定感と言い換えることができるように、「ありのままの自分を受け入れる感情」のことです。自尊感情が低い場合、失敗したり、怒られたりすると、ひどく落ち込み、次に向かうことが困難です。一方で、自尊感情が高い場合には、失敗したとしても、うまくできなかった自分の行動は反省し、落ち込んだとしてもそのような自身を受け止め慰めながら、次に向かっていくことができます。このように自尊感情があるということは、社会で生きるにおいて大切なことです。

自尊感情は①基本的自尊感情②社会的自尊感情の2つの要素から成り立っています。

①基本的自尊感情
・体験と感情を共有することの繰り返しで形成される。
・比較を伴わない、絶対的で無条件の自尊感情

②社会的自尊感情
・人から認められることによって膨らむ
・他者との比較による優劣で変化する自尊感情

子どもの時に親によって自尊感情を育ててもらえた人は、学校や部活、会社などの社会に出て成功体験を積み重ねれば、健全に自尊感情は育まれていきます。しかし、大人になってからでは難しいということではありません。大人になってからでも「自分と共にいて、ありのままを認めていく」ことはできます。大人であれば自分自身で育てるということになります。一つ重要なポイントは「幸せを感じていること」です。幸福と成功は関連があることが心理学の研究で分かっています。これを「ハピネスアドバンテージ(幸福優位性)」といい、より分かりやすくいうと「幸せでいることが優位に働く」という現象です。

「幸せを感じていること」と言っても常にポジティブである必要はありません。毎日の生活の中で、苦しいことや悲しいこともあるでしょう。その気持ちにフタをして、何でもかんでも無理やりポジティブに捉えようとすることはありません。自分の気持ちに嘘をついて、捻じ曲げていくことは、自分を否定することですから、自尊感情とは正反対のこととなります。ポジティブ思考な自分だけを受け入れるのではなく、ネガティブ思考な自分までも受け止めることが自尊感情です。究極的には、ありのままを受け入れることができない自分自身も許してあげましょう。

これまでの心理学は「精神疾患はなぜ起こるのか?どうすれば治るのか?」と原因と対処の研究が多く行われてきました。今でもストレス緩和の研究やうつ病への対処の研究は多く行われており、いわゆる「人の心にとって悪いものは何か」ということが一つの大きなテーマとしてありました。しかし、1998年マーティン・セリグマンというアメリカの心理学者によって、新たな視点が取り入れられました。それが「ポジティブ心理学」という人間の潜在能力と可能性に光を当てた学問です。

「自尊感情が低いから自分は幸せになれない」と感じている人がいます。また、自分だけが幸せになることに罪悪感を抱く人もいます。しかし、そのような思いになる必要な全くありません。ハーバード大学の1万2000人に30年間調査した研究によると、『一人が幸せだと、その人が普段接している家族や友人、職場の人の幸福度は15%UPし、さらにその「友人の友人」の幸福度は10%UP、さらに「友人の友人の友人」の幸福度は6%UPすること』が明らかとなっています。あなたの幸せは誰かに寄与することができ、あなたの幸せに負い目を感じることはありません。むしろ、幸せになることはすべての人の権利であり、義務であると言えるでしょう。

カリフォルニア大学の博士の研究によると、幸福を決定づける要素には①遺伝的なもの②環境③考え方や行動で決まるもので構成されることが明らかとなっています。その割合を下に図に示します。ここで注目したいのは②環境要因の割合の少なさです。多くの人が幸せにとって占めているのは「裕福さ」といった環境の要因が大きいと考えていますが、幸福度においてはわずか1割しか寄与していないことがわかります。そして注目すべきなのは幸福度の4割を占める、自分自身で変えることのできる③考え方や行動で決まるもの要因です。

③考え方や行動によるもの
・人間関係を大切にする
・誰に対しても「ありがとう」を伝える
・小さな親切でも積極的に行う
・運動の習慣がある
・人生の夢や目標に一生懸命
・苦悩や困難に直面しても「ポジティブを増やす行動を忘れない」

※ポジティブを増やす行動
いいこと日記をつける、感謝する、瞑想する、親切にする、運動する、自然と触れ合う、深呼吸するなどが挙げられます。

ぜひゆっくり静かに時間が取れる時に考えてみてください。
あなたの自尊感情(「ありのまま受け入れられる」自尊感情と「私はできる」と思える自尊感情)は100%が最高だとすると何%でしょうか?あなたに「自尊感情」とはなんでしょうか?このままの自分でいいと感じられた時はどんな時でしたか?幸せになることを自分に許可できますか?あと5%、自分を許してあげるためには、どうしたらいいですか?幸せにしたい人はいますか?

【参考文献】
成瀬まゆみ・前山三都里(2020)「自己肯定感を高めるハーバード式ポジティブ心理学」宝島社

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