メンタルヘルス

2021.03.23

コロナを知って正しく怖がる|変異コロナウイルスについても

  コロナ感染への不安からメンタル不調をきたす人が増えています。

「三蜜を避ける」という言葉が強迫観念のようになり、予防の枠を超えて、必要以上に行動が制限されてしまうことはないでしょうか?1年以上の自粛期間で気が滅入るだけでなく、ストレスの発散がうまくできずに、心の不調を感じる方が多いようです。

【ウイルスとは?】

そもそもウイルスとは何でしょうか?
実は、ウイルス、菌、花粉の区別がつかない人が多いようです。テレビコマーシャルで、ウイルスに目や口があって、部屋の中を花粉のように舞っている映像を見たことがあります。実際にそのようなイメージを持たれている方もいるようです。

ウイルスは、遺伝子とそれを覆っているタンパク質の殻だけの極めて単純な構造の生物です。花粉の1/300程度、最近の1/10程度の小さな存在です。そして、宿主の細胞の中で、遺伝子を複製して増殖することだけをします。そのために、生物と物質の間のような存在と考えられています。宿主の中である程度増えると、宿主の排泄物とともに外に排出されます。

     

コロナウイルスは、感染した人の唾液、鼻汁、糞便といった排泄物の中で保護されて短時間生きていますから、そこから次の人に感染します、水洗トイレを使っている通常の生活では、他人の糞便から感染するルートはほぼ考えられないので、会話や歌、咳などで口から放出される細かい唾液の水滴、すなわち飛沫からの感染に注意しなくてはなりません。こうした飛沫を通じて、コロナウイルスは次の人の口や鼻から侵入します。

コロナウイルスのタンパクの殻は弱いので、物理的な力、紫外線、高温、化学物質などで、遺伝子が露出して簡単に死滅します。宿主を出て、排泄物の中では短時間生存できますが、次の宿主に到達して寄生できない限りはやはりすぐに死滅してしまいます。

コロナ感染はあくまでも人の飛沫からであって、電車のつり革感染する、釣銭から感染する、といった物からの感染はありえません。万が一手指にウイルスが付着したとしても、食事の前に手を洗えば、全く問題はありません。

     

    

さらに、口や鼻の粘膜表面には様々な免疫細胞が存在します。これらは門番のような役割で体に侵入しようとするコロナウイルスを殺してくれます。万が一侵入されても、血液中に存在するたくさんの免疫細胞がやはりコロナウイルスと闘ってくれます。コロナウイルスの感染者と接触したからと言って必ず感染するわけではないのです。体の中でウイルスVS免疫の闘いにウイルスが勝ち、そこで初めて感染が成立するのです。

感染した人から1メートルの距離で、15分間、マスク等の予防なしで会話をした場合に感染の可能性があるため、これを濃厚接触者と呼び、感染を避けるための目安としています。濃厚接触者はPCR検査の対象となりますが、実際に濃厚接触者の検査陽性の割合はどれくらいでしょうか。これまでの発表によると概ね5~10%であったようです。

これを逆にいうと、濃厚接触者でも90%以上の人が感染していないのです。日々健康な状態を保ち、日常生活でマスクを着用していればほとんどの人は感染しないことが理解できるでしょう。

                                  

                              

以上のことから「三蜜」であっても黙って入れば飛沫が飛ばずに感染しません。また、「三蜜」でなくても、長時間会食をすることで感染が成立します。食事中はマスクを外さなくてはならないので、相手の飛沫が飛んでくることに無防備ですし、飛沫のついた食べ物を口にしてしまう危険性もあり、会食の状況が最も大きな感染の場所になることが理解できます。

普段会わない人との会食はできるだけ避けましょう。どうしても会食する場合は、アクリル板で仕切ったスペースを利用したり、できるだけ会話をしないことが大切です。換気の少ない飲食店で、大勢で飲酒をして羽目をはずし、食べながら大声で話したり歌ったり、という状況が最も感染リスクが高いのです。

【変異コロナウイルス】

最近、メディアでは変異ウイルスの話題が多くされています。変異とは、宿主の細胞内でウイルスが増殖する場合に、遺伝子のコピーを一部間違えてしまうことで起こります。これはウイルスでは自然界で通常起こることで、多少の感染力等の性質は変わるかもしれませんが、決して全く別の強毒なウイルスに変身してしまうわけではありません。

季節性インフルエンザが変異するので、ワクチンを毎年接種することはご存知だと思います。インフルエンザの特効薬は変異しても効果はあります。将来コロナウイルスのワクチンや特効薬が開発されたら、季節性インフルエンザと同じ対応になるでしょう。初期の感染拡大の頃に呟かれてきた、コロナで元の世界に戻れなくなる、ということはありえません。

       

季節性インフルエンザの話題が出ましたが、厚生労働省の発表では、日本でのインフルエンザ関連死亡者は2019年まで毎年1万人程度です。そして、2021年3月の時点で(コロナ蔓延から約1年間)でのコロナ関連死者数は8000人程度です。この数字を比べてみると、季節性インフルエンザとコロナでは年間の死亡者数はそれほど変わらなかったことに驚きます。コロナの感染者、重症者、死亡者は毎年速報で流されるため、とんでもない数に増えている錯覚に陥っていないでしょうか。コロナ=殺人ウイルスとして恐怖することはないと思います。

まとめ

見えないものを相手にしているので、同じ感染の知識を持っていても、感覚的な捉え方は医師によって異なります。専門家の意見が完全に一致していないという難しい側面もありますが、メディア、特に予防関連の商品を売ろうとする業者の不安をあおるようなコマーシャル、視聴率狙いのワイドショーなどに惑わされないようにしましょう。正しい知識を持って、正しく怖がり、予防しましょう。

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