メンタルヘルス

2021年04月

2021.04.27

大人の発達障害:基本的な考え方

  

発達が止まるから発達障害

 子供の言葉や心理の発達は、1歳半くらいから言葉を使えるようになり、4才では相手の気持ちを理解し簡単な集団的行動ができるようになります。ところが、3才になっても言葉が出ない、小学生になっても集団行動をとれないといった発達の遅れがある子供がいます。概ね小学校高学年くらいで平均的な発達に追いつくことが多いのですが、遅れたまま発達が止まってしまうケースがあり、これを発達障害といいます。

様々な発達障害

脳のどこの機能に発達の障害が出るかでいくつかタイプがあり、大きくなっても言葉を十分に話せない、集団行動がとれない、興味を持つものに偏りがある、などの場合を自閉症、軽症の場合をアスペルガー障害と呼びます。感情が抑えられない、落ち着いていられず勉強に集中できない場合は注意欠如・多動性障害(ADHD)と呼びます。

      

発達障害の原因

 これらの発達障害は育て方が原因ではありません。生まれつきの遺伝子のレベルで決まっているもので、遺伝的な要素や高齢出産などの影響を受けると考えられています。

注意力を上げるなどの一部の症状を緩和させるような薬の治療がありますが、残念ながら完全に治すような治療方法はありません。

通常は学校生活での集団行動や勉強に支障が出るため、特別学級、医療機関、施設と関わりながら何らかの援助を受けることになります。学校を卒業後も、福祉の援助を受けながら障害者雇用や就労支援施設などで働くことができます。

しかし、小中学校でのひきこもりや非行によってきちんと発達障害を診断される機会がなかった子供もいます。

グレーゾーン

また、子供時代には発達障害とまでは診断されなくても、「変わった子」「天然」「マイペース」などと呼ばれ、大きな援助もなく普通高校まで卒業できる人たちもいます。中には大変優秀な成績で大学を卒業する人や、特殊な才能で早くから芸術、芸能、スポーツなどで活躍する人もいます。これらは正常と発達障害のグレーゾーンと呼ぶことができるでしょう。

こうした人たちが社会に出ると、場の空気を読めず、職場の組織に溶け込めません。結婚しても夫婦間でコミュニケーションをうまくとれなかったり、泣いている子供の気持ちが理解できずに子育てができなかったり、と改めて持っている障害が「生きづらさ」として表面に出てきます。すなわち社会と歯車が合わずに不適応してしまうのです。

大人の発達障害のあるある場面

歴史の浅い「大人の発達障害」という考え方

20年くらい前から、こうした人たちの言動を理解し社会活動を援助するために「大人の発達障害」という考え方がうまれ、それを研究する専門家も誕生しました。しかし、発達障害を扱ってきたのは小児科領域、大人の精神疾患を扱っているのは精神科領域ですから、2つの領域に精通した専門家も少なく、現在でも検査や診断の基準はまだ明確ではありません。

大人の発達障害の専門外来は予約が取れない

ハリウッドセレブたちが自分の発達障害をカミングアウトしたことがありましたが、その影響が大きく、生きづらさを感じる人たちが「自分も発達障害ではないか?」と訴えて精神科を訪れることが急激に増えてきました。大学病院の大人の発達障害専門外来は受診まで半年待ちという状況です。

                 

それでは大人の発達障害の外来でやることはどのようなことでしょうか?

まずは診断ですが、診断を確定できる検査はなく、様々な検査がありますがどれも補助的なものです。WAIS(ウェイス)という知能検査が広く行わており、言語理解力、推理力、作業処理能力など、どのような能力に欠点があるのかを知ることができます。

医師が成育歴や学校や職場での様子を聞き取ることから最終的に診断されます。ただし、明確な診断基準がないために医師によって診断内容が違うことがあります。

発達障害の人は二次的に躁うつ病、うつ病、アルコール依存などを発症しやすいと言われています。診察の場で精神疾患が診断された場合はその治療が優先されます。

                   

治療法

 大人の発達障害と診断された場合、積極的な治療はありません。不安や怒りを抑えるための対症療法として薬の治療もありますが、いま生きづらさを感じている状況を考察し、その対処法を指導することが中心となります。

例えば、対人関係に問題があるのに、営業や接客の仕事をしているとか、多くは本人の能力と環境の歯車が合っていないことに起因します。そこで本人を変えるのではなく、本人に合った職場などの環境を選ぶこと指導します。

普通の職場ではどこでも問題が起きてしまう場合は、障害に理解がある職場に就職する障害者雇用を考えます。最近は多くの企業が障害者雇用の枠を設けています。その前のステップとして就労支援施設を紹介してもらうことも可能です。

結婚生活

結婚して初めて、配偶者から障害を指摘される人もいます。夫婦で障害を理解して、障害のためにコミュニケーションがうまくいかないことを納得するだけでも関係が好転するきっかけになります。DVやアルコール依存の問題がある場合も多く、こうした場合は専門家に仲介に入ってもらいましょう。

発達障害の人は、念願の子供を授かったけれでも育て方が分からない、子供が怖い、ということがあります。障害のために子供の気持ちが理解できなかったり、子育てに束縛されることが大きな苦痛になるためです。

      

のために、子供を虐待してしまう、子供を置いて遊びに行ってしまう、などのことが起こる危険性もあります。このような場合は、家族の理解や援助を促したり、福祉による子育て支援を受けることが必要になります。

まとめ

以上、大人の発達障害について大まかに説明しました。大人の発達障害の人の生きづらさは、本人の自覚や周囲の援助などにより改善させていくことが可能です。

DV、虐待などの問題がある場合は早めに専門機関に相談してはどうでしょうか?

2021.04.19

職場のストレスをその場で発散!プチマインドフルネス!

  職場で、皆さんストレスを抱えながらお仕事されていることと思います。でも、ふと5分だけでも空いた時間に、ストレスを発散できたら、いいと思いませんか?

ストレスの原因や、仕事の量は変わらないかもしれませんが、ホッと一息つけて、その後の仕事を頑張れるように、今回はその方法についてお話ししようと思います。

 

【マインドフルネスとは】

 みなさん、最近「マインドフルネス」という言葉を聞いたことはありませんか?テレビでもいろいろと特集が組まれたりしていることもあるので、言葉だけは聞いたことがあるのではないかと思います。そのマインドフルネスはストレス発散にとても有効です。

「正式なマインドフルネスのやり方をお伝えします」

まずは、垂直に座れる椅子に座り、目を閉じます。


自分の呼吸に注目します。呼吸に全ての集中を向けるのです。


でも、そう思っていても、目を閉じて呼吸をしているだけでは、いろいろなことが思い浮かんでくると思います。

明日の仕事の段取りや、明日の朝食であったり、転職を考えているならばそのことであったり。人であれば、この最中にいろいろな考え事をしてしまうのは当然のことです。

                              

でもその考え事、浮かんだら少し横に置いてください。頭の上にある考え事をよっこらしょ、と横に下ろすイメージです。考え事が出てきたらそれを繰り返します。1セット30分で終わりです。

もし興味があるのであれば、自宅でやってみてはいかがでしょうか?注意点は、途中で寝てしまわないことです。

                 

【マインドフルネスは逆輸入!?その考え方のもと】

 インドフルネスというのは、アメリカで発達してきた考え方です。アメリカでは、マインドフルネスだけを集中的に行うクリニックもあったりします。でも、この根本にあるのは、日本のとあるものの考え方なのです。少し考えてみてください。

どうでしょうか。思い浮かびましたか?答えは「座禅」です。禅宗の「座禅」が考え方のもとになっています。座禅の考え方から「宗教色」を全て取り払ったものが「マインドフルネス」になります。

        

ですから、一度体験してみたかったらお寺の「座禅体験」でもいいかもしれませんよ。そういった経験から、「マインドフルネス」は日本においては「逆輸入されたもの」とも言われます。少し親近感が湧きませんでしょうか?

座禅は、している間には「無」であることを要求されます。それよりは「呼吸に集中」するほうが、少しとっつきやすいのではないかなとも思います。一人で始めるのには「えいやっ!」と一歩進む勇気が必要であると思いますので、友人と一緒の座禅体験などもいいかもしれませんよ。

                     

【夜に自宅でゆっくりとマインドフルネスをするなら】

 夜中に、自宅でゆっくりとマインドフルネスをするなら、「瞑想アプリ」を使ってみてもいいでしょう。今は、いろいろな瞑想アプリが用意されているので、十分によく調べてから使ってください。有料アプリが多いので、「これだ」と納得したものでないとなかなか使いにくいのではないかと思います。

                                  

または、瞑想のためのCDなどもあります。配信もされていることがあるので、検索してみてください。こちらも初期投資はかかりますが、ランニングコストはかからないので、最初に視聴してみて、気に入ったなら使ってみてもいいでしょう。

 

 音楽はいらないけれど、という方は、キャンドルを灯してみたり、間接照明を使ってみたりしてもいいかもしれません。

今は、いろいろな間接照明があり、インターネットでも、実店舗でも、たくさんの間接照明があります。キャンドルの場合は火事に注意が必要ですが、そこをクリアしたのなら、間接照明の中でゆっくりマインドフルネスのトレーニングを積むのもいいと思います。

                       

あえて「トレーニング」という言葉を使いましたが、マインドフルネスをしっかりできるようになることが、このあとの会社でできるマインドフルネスがさらに有効になる基礎になります。

【会社のデスクに座って5分でできる!プチマインドフルネス!】

 昼休みに5分間、ヘッドフォンやイヤホンで周りの音を遮って、自宅にいるかのように、マインドフルネスをしてみましょう。会社にいることで頭に浮かんでくることは多いかもしれませんが、全て横に置いていきましょう。

マインドフルネスは30分しないと効果がないといったものではありません。5分でも十分な効果があります。

 応用編としては、歩きながらのマインドフルネスもお伝えしておきます。歩きながら、呼吸に集中しながら、考えたことは横に置いて、また呼吸とあることに集中する。これであれば、オフィスのどこでも、帰り道でも、マインドフルネスをすることができます

         

歩きながらだけでなくても構いません。料理をしながら、ストレッチをしながら、お風呂に入りながら・・・どんな時間帯でもマインドフルネスは活用できます。ここまできたらマインドフルネス上級者ですので、会社でストレスを溜め込むことは無くなっていくでしょう。

そんなマインドフルネス、あなたもチャレンジしてみませんか?

【まとめ】

 今回は、マインドフルネスについてお話しさせていただきました。マインドフルネスの基本のやり方や、元は禅が日本に逆輸入されたこと、そして、慣れてきたらマインドフルネスはどこでもできるので、会社でもどこでも、少しストレスを感じたらすぐにできることをお伝えしました。

 最近では、日本でも少しずつ広まってきました。この、薬を使わないマインドフルネスというストレス発散方法が、どうかもっと広まっていきますように、願ってやみません。

2021.04.16

職場の人間関係について~少しでも楽になるために-中小企業編-~

  皆さんは、職場で人間関係のお悩みを、抱えてはいませんか?中小企業は、場所が狭く部署も数が少なかったり、全員で力を合わせる必要もあり、中小企業なりの複雑なお悩みが、あるのではないかなと思っています。

この記事では、そんな皆さんのお悩みに寄り添いつつ、どうすれば少しでも楽になって、職場の居心地が改善していくのか、ということを、考えさせていただこうと思います。

 今回は、「中小企業編」として、「大企業編」に続く続編ということにさせていただこうと思います。そんな中小企業の中でも「家族経営会社」と「その他の会社」に分けて話していこうと思います。規模が同じでも、この2つは全く異なる性質を持っているからです。

【「家族経営の基本は家族」会社に居づらくなるときもある】

 皆さんは、家族経営の会社というのを目にしたことはありますか?テレビなどで家内工業として紹介されているときもありますよね。社長がトップとして、その下に家族がいる場合、悲しいですが尊重されるのは「家族」のことが多いです。

この「家族のメンバー」と問題が起きた場合、どうしても会社に居づらくなってしまう場合が多いです。ただ、理解のある経営者さんもおり、家族のメンバーであろうと「間違っていることは間違っている」という経営を行っている会社もあります。

【「その他の企業」は、大企業に近いところもある】

 中小企業というのは、同僚の人数が少ないのが特徴です。しかし、同僚の中には、仲良くなれそうな人、仲良くなれなさそうな人どちらもいるでしょう。中小企業で人間関係を円滑にする方法は、「挨拶」や「感謝の言葉」をしっかりと言うことです。

元気な声で「おはようございます!」「お疲れさまでした!」「ありがとうございました!」という人を、悪く思う人はいません。大企業との違いは、部署が少ないことです。

ですから、学生時代の体育会系の部活のように、どんな人とも当たり障りなく接していくのが一番なんですよね。これが得意ではない人もいると思います。でもそれなら、元気の良い挨拶だけでも、続けてみませんか?

   

【職場の人とは職場だけの関係を続けてみてはどうでしょうか】

 中小企業で、関わる人数が少ない分、人付き合いは濃くなりがちです。しかし、できれば、「職場の人とは職場だけで」という、大企業編でもお伝えしたことを実践してみてください。

職場の人との人間関係をプライベートに持ち込むと、結局「24時間仕事をしている状態」になってしまうのです。円滑に仕事をするための最低限のお付き合いは必要かもしれませんが、過剰にコミュニケーションを取るのは控えてみても良いかもしれませんね。

【それでも辛くなってしまったら、精神科医やカウンセリングへ相談しよう】

 自分なりに対応をしていたつもりでも、やはり辛くなってしまう場合はあります。人間、相手はコントロールすることができませんので、知らず知らず、苦しくなっている時があります。

 ここは中小企業の問題点なのですが、産業医の先生がいません。嘱託でいる可能性もありますが、企業にいてくれることはありません。

ですから、少しハードルが高かったとしても、自分で精神科に受診する予定を立てたり、カウンセリングルームに行く予定を立てたりしないといけません。

それは少し勇気のいることかもしれませんが、行ったあと、楽になることができるということを信じて、一歩を踏み出してみてください。

【プライベートなことに踏み込まれたら】

 中小企業ほど、定期的な飲み会や社員旅行を実行していることも多いです。どうしても行きたくない場合は、何かしら理由をつけていかないというのも良いですが、これも仕事のうちだと思って、行ってしまうのもひとつの手です。

行ってみれば意外と楽しいかもしれないですし、他の人たちの新たな一面を見ることができるかもしれません。ただ、自分が立ち入られたくない線はしっかり考えておく。そういったことを踏まえた上で、楽しむのがコツです。

【今はオン/オフはきっちりと分ける時代】

 オン/オフの切り替えは、自分の中できっちり作っておきましょう。会社の出口を出たら、駅に着いたら、車でひとしきり歌ったら、どんなスイッチでも構いません。プライベートの自分、「〇〇社の自分」ではなく、「本名の自分」に戻る時間が必ず必要です。

残業が多くてままならない人もいるかもしれませんが、自分の中に癒しのひとときを持っておくのはとても大事なことです。そして休日は、自分のために取っておく。恋人と過ごす、友達と過ごす、いろいろな過ごし方があるでしょう。

でも、自分が疲れないこと、自分が疲れを癒す相手と一緒に過ごして、英気を養うのが良いでしょう。

   

【まとめ】

 今回は、職場の人間関係-中小企業編-ということでお話をさせていただきました。家族経営の会社、そうではない会社で大きな差があることがわかります。でもどちらであっても、自分のことを最優先する。自分の心と身体を健康に保つことを最優先に考えていきましょう。

2021.04.14

職場の人間関係について~少しでも楽になるために-大企業編-~

 人間関係で大事なことは、仕事だと割り切ること 

 皆さんは、職場での人間関係のお悩みを、抱えてはいませんか?大企業であれば大企業なりの、中小企業であれば中小企業なりの、それぞれの複雑なお悩みが、あるのではないかと思っています。

この記事では、そんな皆さんの悩みに寄り添いつつ、どうすれば少しでも楽になって、職場の居心地が改善していくのか、ということを、考えさせていただこうと思います。

今回は、「大企業編」ということにして、中小企業編は、また別の記事を用意しようと思っています。理由としては、大企業と中小企業は勝手が違うので、大企業では使えることが、中小企業では使えない場合があるからです。

【職場の人間関係は、学生時代と同じように、自分で選ぶことができない】

 皆さんは、学校のクラスを決めるときに、自分の意見を聞いてもらえたことはありますか?


いじめなどがあればクラスを話してもらうことはできるかもしれませんが、学校のクラスの友達は先生方が決めるものですよね。そのなかで、仲の良い人、それほど仲の良くない人、分かれていくのではないかなと思います。

 職場の人間関係は、学生時代のクラス分けと同じようなところがあります。自分で選んだわけではなくて、たまたま同じ企業に就職をして、たまたま同じ部署になったのが、同僚です。少し、学校のクラスメイトに似ていると思いませんか

【職場の人は、プライベートで知り合っていたら友達にならない人かもしれない】

 同僚の中には、仲良くなれそうな人、仲良くなれなさそうな人がいるかもしれません。でも、仲良くするのは無理かな、と思っていた人が、話してみたら意外と話せる人だったりすることもありますよね。ここも、学校のクラスと同じだと思いませんか?

 友達になれそうな人もいれば、友達になるのは無理そうな人もいる。でも、職場を円滑にするために、仲良くない人とも協力する必要はあります。

社会人のキャリアが長くなれば、いろいろな人と出会うでしょう。それはあなたが選んだ人間関係ではなくて、たまたま知り合った人。プライベートで知り合っていたら、友達にはならなかった人も含まれるかもしれません。

【職場の人とは職場だけの関係を続けてみてはどうでしょうか】

 職場の人の人間関係は、職場を円滑に回すためのものです。プライベートであなたが職場の人の人間関係の煩わしさを、持ち込むことはありません。プライベートと仕事がごっちゃになってしまったら、きっとあなたが辛い思いをすることでしょう。


職場というのは、悲しいかな「利害関係」が絡む場所です。出世競争や、御局様など、怖い話もたまに聞きますよね。職場の人間関係は、職場にいるときだけという考え方でもいいかもしれません。

【それでも辛くなってしまったら、産業医の先生に相談しよう】


ある程度の対策をしていても、職場の人間関係が辛くなってしまったら、産業医の先生に相談しましょう。知り合いの精神科医の先生や、カウンセリングを紹介してくれるかもしれません。産業医の先生はあなたの体調と会社の間を取り持ってくれるものです。

 もし、不眠などの症状が出ている場合は精神科の受診がお勧めです。そして、是非お勧めしたいのがカウンセリングの併用です。カウンセリングではゆっくり話を聴いてもらえるので、自分の考え方のクセや、ものの見方など、アドバイスをしてくれると思います。

【プライベートなことに踏み込まれたら】

 現在は、仕事におけるオンと、プライベートにおけるオフは、分ける傾向が多いです。若者は飲みニケーションは参加しなくなってきましたし、世代間ギャップもあるでしょう。

この世の流れに乗っておくには、プライベートなことに話をする中で踏み込まれたら、「これより先は話さない」というラインを作ってもよいかもしれません。

お互いに、踏み入れられたくない場所があるものですので、それを尊重し合う形でお付き合いをしていけばいいでしょう。

【今はオン/オフはきっちりと分ける時代】

 今は「オンの時間」と「オフの時間」というのは昔のようにごっちゃにするものではないのです。上司などはそういう世代にいないこともあります。現在の時代はそういうふうにしているものなのだ、ということをやんわり伝えましょう。

それでも無理で、自分の意思だけでは断りきれない場合は、「彼氏に相談しないと勝手にはできなくて」とか「親が厳しい人なのでそういうのをチェックされているんです」と言った理由も使えます。

【仕事のオン/オフのスイッチを、どこかに作る】

 仕事の「オン/オフ」を切り替えないといけないのは、連絡先や人間関係だけではありません。あなたの心の中の、仕事モードとプライベートモードも、きっちりと切り分けた方がいいです。

たとえば、「このトンネルをくぐったら〇〇社の自分ではもうない!」と思うようにするとか、電車の中でプライベートな時間を過ごすことによって徐々にプライベートモードに切り替えたり、やり方はいろいろあります。あなたなりのオンオフの切り分け方を見つけてください。

 そして、オン/オフのゲートを潜ったら、あなたはもうただ本名の個人です。自分の好きなことをやり、自分の好きな本を読み、自分の時間を素敵に過ごしてください。そうすることが、職場のメンタルヘルスで問題を溜めないためのコツです。

【まとめ】

 今回は、職場の人間関係-大企業編-ということでお話をさせていただきました。自分が思っている以上に、人は仕事を家に持ち帰ってしまいがちです。ですので、そうならないように、オン/オフスイッチを切り替えて、自宅では自分一人の、飾らない自分をゆっくりと満喫してください。

2021.04.06

中小企業における職場復帰までのプラン(産業医がいないケース)

  大企業に限らず、中小企業でも休職者が出てしまうのは、今の世の中、避けられないことかも知れません。しかし、中小企業では、マニュアル作成やメンタルヘルス対策を行っていない場合が多いので、実際に休職者が出た場合、どのように対応すればよいのかわからないケースが多いようです。

 労働者が50名以上を越える事業所では、産業医の選任が義務化されていますので、休職者対応のアドバイスを産業医からもらえます。しかし、労働者が50名未満の事業所の数が多いため、産業医がいないケースが多いのが一般的です。

今回は、その際にどのように対応していけば良いかをご説明していきます。下記は厚生労働省の指針にあります職場復帰までのプロセスになります。

 職場復帰における一番の問題点は、一度職場復帰したものの、病状が再発し再休業となってしまい、休復職を繰り返してしまうことです。うつ病はとても再発の可能性が高いにも関わらず、職場でのメンタルヘルスの知識が不足している管理者が、職場に復帰したから「完治した」という認識を持ち、その労働者に通常通りの業務をさせてしまうケースが多く見られます。うつ病は長期的に付き合っていかなくてはならない疾患であるため、ケアを怠り、再発するというケースが多いのです。

   

                           

【ステップ1】病気休業開始および休業中のケア

 労働者がうつ病を患って、休業を申請してきた場合、会社はとても驚くと思います。「まさかこの人が」、「この間まで元気そうだったのに」など予想外の人が休業する可能性もあります。今までマニュアル作成などしていなかった会社では、休業対応を急いで調べるなどするかもしれません。

労働者がうつ病になった際に、働きながら治すか休業させるか判断が問われます。基本的には本人の意向をくみ取り、対応を決めていきますが、重症度が高い場合は、できるだけ休業するように勧めます。

職場は、安全配慮の義務から専門家の書いた診断書に従うことになり、休養をする労働者の業務を他の社員に引き継がせ、当面の対外的な支障が最小限となるような体制を整備しなければなりません。

「休んで治す」方向で対応することになれば、職場側は、労働者の精神的な孤独だけでなく、職場復帰や今後のキャリアについての不安などに対し、フォローしていく必要もあります。

しかし、休職中に、会社側から頻繁に連絡することは、本人の負担となりますので、できるだけ避けるのが賢明です。本人の同意を取った上で、家族などに支援してもらうように伝えるのも方法かもしれません。

【ステップ2】主治医による職場復帰可能の判断

 職場復帰が可能であると判断する目安としては、①医学的側面(就業に耐えられる状態、治癒している必要はない)、②本人の側面(職場復帰の意思があり、かつ準備が整っている)、③職場の側面(職場復帰を支援する準備が整っている)、という3点があげられます。

これらの条件がそろわないとスムーズな職場復帰は困難と考えます。①は主治医による判断ですが、②③は本人と職場との責任になります。

           

【ステップ3】職場復帰の可否の判断および職場復帰支援プランの作成

 産業医がいる場合は、産業医と精神科主治医と連携をとり、職場復帰の可否を判断します。産業医のいない中小企業では、精神科主治医に出された意見書をもとに、本人と会社で話し合いを行い、判断します。メンタルヘルス会社が介入してくれると専門的なアドバイスがもらえるため良いのですが、そうでない場合、人事担当者と本人との話し合いになるため、人事担当者がメンタルヘルス知識を持っておくことが重要になります。

【ステップ4】最終的な職場復帰の決定


最終的な職場復帰の決定は、事業主が行います。しっかりと本人と会社側で話し合った上で職場復帰を決定するようにしましょう。また、できるだけ主治医から聞いた無理のない働き方をするようにします。

   

              

【ステップ5】職場復帰後のフォローアップ

 適切な準備を行い、慎重に職場復帰を判断したにもかかわらず、職場復帰後、数か月で休職になることは多々あります。あらかじめ作成しておいたマニュアル通りいかなくとも、状況に応じて臨機応変に対応することが求められます。

一般的にうつ病の再発率は60%と言われているため、今まで通りの働き方はさせられません。本人も「上手な働き方」というのを探りながら働くため、戸惑いながらの手探り状態であると言えます。随時会社側のフォローが必要になります。とは言え、周り含め過度に気をつかわれてしまうと働きづらくなる可能性があるため、難しい問題です。

また、働きながら治療も続けるので、診察に行く時間を確保してあげるなどの配慮も必要になってきます。

そもそも休業になった原因が過重労働やハラスメントなど職場による問題が主だった場合、根本的な職場改善を図らなくてはなりません。そこを怠ってしまうと再発は防げず、また次の休職者がでてしまう可能性も大いにあります。

⇒「社員が休職した場合の対応|会社ですべきこと、すべきでないこと

【参考文献 精神神経学会雑誌 2021 VOL.123 No.2 休複職者の現状と実践的な対策  高野 知樹】

 

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