メンタルヘルス

2021.07.28

怒るのをやめる方法|アンガーマネジメント

 

   コロナ禍で仕事がうまくいかない上に、大好きな飲み会もできず、楽しみにしていたイベントも中止、ストレスが溜まっていく毎日です。ゴールの見えない状況にイライラがつのり、怒りっぽくなっている人が多いようです。些細なことで怒ってばかりいると、大切な人間関係にひびが入ってしまいます。家族や職場からも指摘されて、何とか怒るのをやめたい、と考えている方もいるのではないでしょうか。

                   

しかし、怒りたくないと思っていても、怒っては後悔して、これを繰り返してしまいます。これは怒りのコントロールは難しいことであり、アンガーマネジメントという専門の領域があるくらい、特別な技術が必要なことだからです。 

  

怒りをコントロールし、怒らなくなる方法

怒らない決心をしましょう

 まず、怒ることが正しいことであると思っていませんか?「あいつのために怒ってあげている」、「あいつは怒らないと変わらない」、「自分は怒られてやってきた、だから同じようにやっているだけだ」、こんな理由で怒ることを正当化していませんか?

 「自分は怒られてもそれに負けずにやってきた」と言ってもみんなが同じようにできるとは限りません。生きてきた環境や価値観も違います。相手を変えたいために怒るならば、怒る以外にも方法があるはずです。大きな理由がなく怒ることは相手を委縮させ、傷つけます。結局怒っている人の評価を下げてしまいます。

仕事ではチームワークが崩れ、実績に響くでしょう。夫婦関係、親子関係でも信頼を失ってしまいます。大切な家族や仲間が去っていくこともあるかもしれません。些細なことで怒ってばかりいては、大切なものを失う可能性があります。

 怒ることが良いことだと正当化しているうちは怒ることをやめられません。怒るのをやめるために、まず怒ってはいけない自覚を持つことです。大切なものを失わないために怒らないと決心しましょう。

 具体的には、「怒らない」というイメージのものを机や壁に貼ってみるのも手かも知れません。いつも持ち歩いているスマホケースに笑顔のシールを貼ってみるのも良いでしょう。

体調を整えましょう

 怒りの燃料を一つになっているのが日頃の積もり積もったイライラ感です。仕事のストレス、うまくいかない人間関係、疲労、寝不足、お酒の飲み過ぎ、こうしたことがイライラを募らせ、心の中に怒りの燃料として蓄積されていきます。そして何かのきっかけで引火して爆発してしますのです。

 できるだけ休みをとり、睡眠時間を確保してストレスを溜めないようにしましょう。適度な運動、お酒を飲み過ぎない、規則正しい生活、こうした生活が怒りの燃料を溜めこまないコツなのです。怒らないためには、日頃から心に余裕を持つようにしましょう。

   

なぜ怒るのかを考えてみましょう

 一度じっくり時間をつくって、自分はなぜ怒るのか、怒ってどうしたいのか、を冷静に考えてみましょう。カウンセリングを受けるのも良いかもしれません。

 期待や価値観が壊される時に怒りのスイッチが入ります。怒りっぽい人は、何事にも「こうあるべき」という価値観をもっており、自分だけでなく他人にもそのルールを当てはめようとする傾向があります。そして自分の価値観にはずれると、カーと怒りを感じやすいのです。

 相手に自分の価値観を当てはめていないでしょうか。自分でルールを決めていても、冷静に考えれば、それほど重要でないことに気が付くことがあります。お店で注文したもんが出てくるのが少しでも遅いと烈火のごとく怒る人がいます。「こっちは金を払っている客なのだから待たさないのが当たり前」という価値観があるのです。

よく考えれば、少しくらい遅れたからといって何か大変な事件が起こるわけでもありません。店の人も忙しい中を一生懸命やっている、と考えれば、数分遅れたからといって怒る必要はないでしょう。

怒らないで伝える方法を探しましょう

 価値観の問題というよりも明らかに相手に非があり、謝罪を求めての怒りもあります。この場合、相手の誠実な言葉を聴くまでは怒りがおさまりません。しかし、相手も責められ続けて、逆切れさせることがあります。怒りは連鎖し、怒りには怒りで返ってくることが多いのです。謝罪が欲しいだけなのに、相手も逆上してしまい望まない結果になってしまいます。

 怒りが通じないならば、冷静な時に自分の気持ちを素直な言葉で伝える方が賢い選択です。「あなたの言葉に傷つけられた」「あなたのせいで辛い思いをしている」など、素直な気持ちを伝えましょう。そして、「謝って欲しい」「2度とやらないで欲しい」など、どうして欲しいのか、を伝えることが必要でしょう。

 怒らないでも言いたいことが伝われば良いわけです。相手を変えたいのが目的ならば、怒るよりももっと別の方法を選んだ方が得です。

怒るタイミングを遅らせる

 「怒りたくない」と決心しても、何かがきっかけとなって怒りの感情が湧いてくることは仕方がないことです。怒りのスイッチが入り、興奮の高まりのピークは数秒間であると言われています。その興奮のピークを通り過ぎれば、怒りの感情は徐々に下がっていきます。この数秒間をやり過ごせば怒ることを避けることができるのです。この時間は約6秒間と言われています。

 カーとなった瞬間にグッと怒りを押さえつけるのです。そして、深呼吸しながら「1,2,3,4,5,6」とゆっくり数字を数えるのです。「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせるのも手です。こうやって嵐が過ぎ去るのを待つのです。

 これはその場ですぐにできるものではありません。普段から練習しておくことが必要でしょう。

            

病気で怒ってしまう場合

 以上、自分の努力で怒りをコントロールする方法についてご紹介しました。それでも怒りのコントロールがつかない場合や、そもそも自分が怒って人に迷惑をかけていることに気付けない人は、衝動のコントロールがつけられなくなる病気の可能性があります。

 怒りのコントロールがつけられない症状は「易怒性(いどせい)」と呼ばれ、うつ病、躁うつ病、統合失調症、境界性人格障害、発達障害などにみられることがあります。またうつ病治療のための抗うつ薬が効きすぎて、その副作用として怒りっぽくなっている場合もあります。

 易怒性には薬の治療があります。バルプロ酸ナトリウムなどの気分安定薬、クエチアピンなどの抗精神病薬です。薬物治療に関しては精神科に相談しましょう。

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