衛生委員会で産業医は欠席しても大丈夫?出席義務と対応策を徹底解説

 衛生委員会は、従業員の健康を守るために設置される重要な委員会です。産業医も構成メンバーに含まれますが、「欠席しても問題ないのか」「出席義務はあるのか」と疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、産業医の出席義務の有無や、欠席時の対応方法、衛生委員会を円滑に進めるコツについて詳しく解説します。


産業医とは?衛生委員会での役割

産業医は医学的な知識を持つ専門家として、従業員の健康維持や労働環境の改善に関わります。衛生委員会での主な役割は以下の通りです。

  1. 専門家として意見を提供
    労働環境や健康リスクについて医学的観点から助言し、従業員の健康を守るための施策を提案します。

  2. 事業者への勧告
    改善が必要な場合、産業医は事業者に対して勧告する権利があります。勧告内容は衛生委員会で報告され、記録として3年間保存されます。


産業医は衛生委員会に出席する義務はあるのか?

結論から言うと、法令上、産業医の衛生委員会出席は義務ではありません。出席しない場合の罰則も規定されていません。

しかし、衛生委員会の本来の目的は「従業員の健康維持・向上」です。医学的観点からの助言が欠けると、十分な効果を得られない可能性があります。そのため、毎回出席することが望ましいとされています。


産業医が欠席する場合の対応方法

やむを得ず産業医が出席できない場合でも、以下の方法で衛生委員会を適正に進行できます。

1. 議事録を活用して意見をもらう

欠席回の議事録を産業医に提供し、後日アドバイスを受けます。リアルタイムでの質疑応答はできませんが、記録に基づき意見を反映できます。

2. 日程を再調整する

産業医の都合に合わせて開催日を調整する方法です。あらかじめ候補日を複数用意しておくとスムーズです。

3. オンライン開催を検討する

オンラインでの出席は、場所を問わず参加可能です。2020年8月以降、一定の条件を満たせば労働安全衛生法に基づく衛生委員会のオンライン開催が認められています。

オンライン開催の要件

  • 委員が容易に利用できること

  • 安定したネットワーク環境であること

  • セキュリティ対策が施されていること

リアルタイムでのWeb会議だけでなく、メールやチャットで意見交換する方法もあります。


衛生委員会を効果的に運営するポイント

  1. テーマがマンネリ化しないようにする
    季節や従業員の関心に応じて、メンタルヘルス、感染症、労働環境改善などテーマを変えましょう。

  2. 産業医の職場巡視と同じ日に開催する
    職場巡視で得た情報をそのまま議題にでき、効率的です。

  3. オンライン開催時は機器の事前チェックを行う
    接続トラブルを避けるため、ネットワークやツールの事前テストを実施しましょう。


まとめ

  • 出席義務はないが、産業医の参加は望ましい

  • 欠席する場合は、議事録提供や日程調整、オンライン開催で対応可能

  • テーマ選定や開催方法を工夫することで、有意義な衛生委員会を実施できる

衛生委員会の運営や産業医の活用に不安がある場合は、自社に合った産業医の選任や衛生委員会運営支援サービスを活用するのもおすすめです。

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