【人事・経営層必見】社員が休職した際に会社が「絶対にやってはいけない」7つのこと

 メンタル不調や病気などで社員が休職するケースは、どの企業でも起こり得ます。特に近年はメンタルヘルス不調による休職者が増加傾向にありますが、会社側の対応を誤ると、復職の失敗だけでなく、法的トラブルや企業イメージの失墜を招く恐れがあります。

 今回は、社員が安心して療養し、円滑に復職するために、会社として避けるべき「NG行為」を具体的に解説します。


休職対応の基本原則:3つの柱

休職者への対応は、以下の3つの原則を軸に考えることが重要です。

  1. 回復を妨げない(療養の専念)

  2. プライバシーを尊重する

  3. 安全な復職環境を整える

これらを踏まえ、具体的な7つのNG行為を見ていきましょう。


1. 休職中の社員に「過度な連絡」を取る

 休職している社員に、頻繁に電話やメールをしてはいけません。たとえば「早く戻ってきてほしい」「今どんな状態?」といった催促や、業務に関する細かい確認を繰り返すことは、社員に大きなプレッシャーを与えます。休職の目的は「心身を休め、回復すること」です。会社からの過度な連絡は、休職の意味を失わせ、症状を悪化させるリスクがあります。連絡が必要な場合は、頻度や内容を最小限にとどめることが必要です。

2. 「軽い業務」ならと仕事を依頼する

  •  休職中の社員に仕事を頼むのは、絶対に避けるべきです。「軽い業務なら大丈夫でしょ」「ここわからないから教えて」といった考えはNGです。休職は「労務提供を免除する期間」であり、業務を依頼すれば労働契約上の休職制度そのものが成り立たなくなります。また、業務を依頼することは「病気休暇の目的に反する」と判断され、後々トラブルにつながる可能性があります。どうしても必要なやり取りがある場合は、代理の社員を立てるか、会社側で対応方法を見直すべきです。

3. 同僚を通じて「状況」を探る

 人事や上司が直接連絡できないからといって、同僚に「様子を聞いてきて」と依頼するのも避けるべき行為です。
これはプライバシーの侵害にあたり、休職者にとっては大きな不信感を生みます。休職者の状況を把握したい場合は、産業医やカウンセラーなど専門家を通じて、本人から同意を得た上で確認するようにしましょう。

4. 休職理由を「社内」に広める

 社員が休職するとき、その理由を周囲にどこまで伝えるかは非常に繊細な問題です。「うつ病で休んでいます」「家庭の事情です」など、本人の同意なく具体的な理由を社内に広めることは避けなければなりません。プライバシーの侵害になるだけでなく、職場での人間関係や復職後の居場所に悪影響を与えます。社内への説明は「健康上の理由で休職中」といった簡潔な表現にとどめ、詳細は本人の同意を得た上で扱うようにしましょう。

5. 「復職」を急がせる

  •  「もうそろそろ戻れるんじゃないか」「他の社員に負担がかかっている」といった言葉で復職を急がせるのも大きなNGです。回復のスピードは人それぞれであり、外から見て元気そうに見えても、実際には仕事に耐えられる状態ではないことが多いのです。復職の可否を最終的に判断するのは会社ですが、ではなく、症状が良くなったか、仕事ができる状態まで回復したかを判断するのは、主治医や産業医です。会社が勝手に復職を促すことは、社員の再発リスクを高め、最終的には長期的な離職につながりかねません。

6. 「復職プラン」を用意せずに戻す

 休職が終わるタイミングになったとしても、いきなり元の仕事量や責任を負わせるのは危険です。「元気になったなら、前と同じ業務に戻れるだろう」と考えてしまうのは大きな誤解です。実際には「リワークプログラム」や「短時間勤務での試験的復職」など、段階的に負荷を調整する仕組みが不可欠です。復職プランを用意しないまま戻すと、再発して再び休職に至るケースが多く見られます。また、適応障害やうつ病で休職した場合、職場改善を行わなかったり、人間関係の問題が残ったまま同じ環境で復職すると再発するリスクが高まります。

7. 休職を理由に「不利益な扱い」をする

  •  休職したことを理由に、昇進や評価から外したり、復職後に不当な配置転換をすることは法律的にも問題になります。もちろん業務上必要な人員配置の変更はあり得ますが、それが「休職したから」という理由に基づいている場合、労働基準法や労働契約法違反に問われるリスクがあります。仮に配置転換する場合は、必ず復職する前に本人と話し合いを実施し、納得してもらってから行いましょう。


まとめ:適切な対応が「会社の信頼」を守る

社員が休職している時のNG行為を振り返ると、以下の通りです。

  1. 過度な連絡をしない

  2. 業務の依頼を一切しない

  3. 同僚を通じた詮索をしない

  4. 理由を社内に公表しない

  5. 復職を無理に急がせない

  6. 復職プランを軽視しない

  7. 不利益な扱いをしない

休職者への対応には、その会社の「人を大切にする姿勢」が如実に表れます。適切なサポートは、休職者の回復を助けるだけでなく、それを見守る周囲の社員からの信頼獲得にもつながります。

メンタルヘルス対応でお悩みの企業様へ

休職制度の運用や、復職支援プランの立て方に不安がある場合は、専門家への相談が近道です。法的なリスクを防ぎ、社員が安心して働ける環境づくりをサポートいたします。

社内の休職対応に関するご相談は、ミーデン株式会社までお気軽にお問い合わせください。