|
「求人票を出しても若手からの応募が来ない」「内定を出しても辞退される」——そんな悩みを抱える採用担当者が増えています。実は、その解決策のひとつが「メンタルヘルス対策の明記」にあります。本記事では、なぜメンタルヘルスへの取り組みが若手採用に直結するのか、そして具体的にどう求人に書けばいいかを、データと実例をもとにわかりやすく解説します。 |
📋 この記事でわかること
- なぜ今、若手はメンタルヘルス対策を重視するのか
- メンタルヘルス対策を明記すると採用にどう影響するか(データあり)
- 求人票・採用ページに書くべき具体的な文言と構成例
- 中小企業でもすぐ使える「見せ方」のコツ
- メンタルヘルス対策を本格的に導入するための方法
目次
1|なぜ今、若手はメンタルヘルスを重視するのか
Z世代(1990年代後半〜2010年代前半生まれ)やミレニアル世代の若者たちは、以前の世代とは明らかに異なる価値観をもって就職活動をしています。給与や知名度だけでなく、「この会社で心身ともに健康に働き続けられるか」という視点が、企業選びの重要な軸になってきているのです。
若手が「精神的に安心できる職場」を求める背景
その背景には、社会全体でのメンタルヘルスへの意識の変化があります。厚生労働省の調査によると、仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスを感じている労働者の割合は約82%(2023年)にのぼります。特に20〜30代の若年層では、入社後早期に精神的な不調を訴えるケースが増加しており、新卒の3年以内離職率も依然として高い水準が続いています。
こうした状況を肌で感じながら育ってきた若い世代は、「入社する前にメンタルヘルスへの配慮があるかどうか」を徹底的にチェックします。SNSや口コミサイト(OpenWork、転職会議など)で社員の生の声を調べ、会社が本当に従業員の心身を大切にしているかどうかを確かめるのです。
「心理的安全性」がキーワードになっている
Googleが2012年に発表した研究「Project Aristotle」によって、高いパフォーマンスを発揮するチームの共通点は「心理的安全性(Psychological Safety)」であることが広く知られるようになりました。この概念は今や採用の現場にも浸透しており、若手求職者は「ミスを責められない」「相談しやすい」「弱みを見せても大丈夫」という環境かどうかを、就職先選びの重要な判断軸にしています。
メンタルヘルス対策が整っている会社は、この「心理的安全性が高い職場」のシグナルとして機能します。求人票にメンタルヘルスの取り組みが書かれているだけで、「この会社は社員のことを考えてくれている」という印象を与え、応募の後押しになるのです。
|
💡 ポイント |
|
若手求職者の多くは、採用メッセージよりも「会社が実際にどんな制度・仕組みをもっているか」を重視します。メンタルヘルス対策は、単なる「いい会社」アピールではなく、具体的な働きやすさの証拠として機能します。 |
2|データで見る「メンタルヘルス明記」の採用への影響
「なんとなく書いたほうがいいような気がする」ではなく、メンタルヘルス対策の明記は実際の採用数値にも影響を与えます。以下のデータをご覧ください。
求職者調査:職場環境・メンタルヘルスへの関心度
|
調査項目 |
20代 |
30代 |
40代以上 |
|
転職先を選ぶ際に「メンタルヘルス対策」を重視する |
74% |
68% |
59% |
|
求人票に「メンタルヘルス対策・相談窓口・健康経営」記載があると安心感が増す |
81% |
76% |
62% |
|
メンタルヘルス対策が不明確な会社への応募を避けたことがある |
63% |
57% |
42% |
|
福利厚生よりもメンタルサポート体制を重視する |
68% |
61% |
56% |
※各種就労意識調査・採用マーケティング調査をもとにミーデン株式会社が集計・分析
このデータからわかるように、特に20〜30代の若手層では、メンタルヘルス対策が採用判断に与える影響が非常に大きいことがわかります。「メンタルヘルス対策を行っている」「相談窓口がある」といった記載だけで、応募意欲が大きく変わるのです。
求人票にメンタルヘルス対策を書いた企業の変化
ミーデン株式会社がサポートする企業様の中でも、求人票にメンタルヘルス対策の取り組みを追加したことで採用状況が改善した事例が出てきています。
|
変化の内容 |
明記前 |
明記後(3ヶ月) |
|
20〜29歳からの応募数 |
月平均 4件 |
月平均 11件(+175%) |
|
書類選考の辞退率 |
32% |
18%(-44%) |
|
内定承諾率 |
61% |
78%(+28%) |
|
応募者のエントリー理由(複数回答) |
給与・待遇が1位 |
給与・職場環境が1位に |
※ミーデン株式会社 支援企業様の実績データ(2023〜2024年)
特に注目すべきは「内定承諾率」の向上です。せっかく採用選考が進んでも辞退される…という悩みを持つ企業が多いですが、メンタルヘルスへの取り組みを可視化することで、入社意欲の高い候補者に絞り込まれる効果もあります。
3|求人票・採用ページに書くべき具体的な内容
では実際に、どのような内容を求人票に盛り込めばいいのでしょうか。「メンタルヘルスに力を入れています」と一言書くだけでは、求職者の心には響きません。大切なのは「具体性」と「信頼性」です。
必ず盛り込むべき5つの要素
① 相談窓口・EAPの有無
外部の相談窓口(EAP=従業員支援プログラム)の有無は、求職者にとって非常にわかりやすいシグナルです。「社外のカウンセラーにいつでも無料で相談できる」という環境は、特に「上司や同僚に話しにくいことがある」と感じる若手にとって大きな安心感になります。
|
📝 求人票への書き方例 |
|
「社員の心身の健康を最優先に考え、外部のメンタルヘルス専門機関(ミーデン株式会社)と提携しています。心理的安全性を高め、健康経営を実施しています。 |
② 産業医の設置・面談制度
産業医が在籍・定期巡回している会社は、それだけで「ちゃんとした会社」という印象を与えます。50名以上の企業には産業医の選任が義務付けられていますが、それを明示している求人は意外と少ないのが現状です。積極的にアピールしましょう。
|
📝 求人票への書き方例 |
|
「月1回の産業医面談を実施。体調・精神面で気になることがあれば、人事を通さず直接産業医に相談できる仕組みを整えています。」 |
③ ストレスチェックの実施と活用
年1回のストレスチェックは50名以上の企業に義務付けられています(2028年度から全企業で義務化)が、「やっているだけ」の企業も多いのが実態です。結果をもとに職場改善につなげていることを示せると、本気で取り組んでいる会社として差別化できます。
|
📝 求人票への書き方例 |
|
「毎年ストレスチェックを実施し、高ストレス者へのフォローアップ面談を全員に提供。結果は職場環境の改善施策に活用しています。」 |
④ ハラスメント対策・相談体制
ハラスメントへの対策は、若手が最も気にするポイントのひとつです。「ハラスメントが起きたときにどうなるのか」が見えないと、応募を躊躇させてしまいます。また、そもそもハラスメントが起きていない会社とアピールすることが大切です。
|
📝 求人票への書き方例 |
|
「ハラスメント相談窓口を社内・社外の両方に設置。外部機関(専門の臨床心理士)が匿名で対応するため、誰でも安心して相談できます。」、ハラスメント撲滅を積極的に行っている会社です。 |
⑤ 復職支援・休職制度の整備
「もし体調を崩したとき、この会社はどう対応してくれるのか」——若手求職者はここまで考えます。休職制度の存在と、復職をサポートする仕組みがあることを明示しておくと、長期的に働けることへの安心感につながります。
|
📝 求人票への書き方例 |
|
「万が一、体調を崩した場合も安心。産業医・専門カウンセラーと連携した復職支援プログラムを用意しており、無理のないペースで職場復帰できる体制を整えています。」 |
4|中小企業でも使える「見せ方」のコツ
「うちは大企業じゃないから、立派な制度なんてない…」と感じる中小企業の担当者も多いと思います。しかし、メンタルヘルス対策は規模ではなく会社規模に沿った料金で実施することができます。2027年度までにメンタルヘルス対策導入企業80%にすると政府が発表しています。
コツ①:「外部専門機関との連携」を前面に出す
社内にカウンセラーや産業医がいなくても、外部の専門機関と契約することで、大企業に匹敵するメンタルヘルスサポートを提供できます。むしろ「社内ではなく外部の専門家だから相談しやすい」というメリットを強調しましょう。(外部機関の方が圧倒的にコストが安いです)
ミーデン株式会社のような専門機関と提携することで、「精神科クリニックが母体で30年の実績がある機関と提携している」と書くことができ、信頼性が一気に高まります。第三者機関の名前や実績を出すことで、「本当にやっている感」が伝わります。
コツ②:社員の声・実体験を添える
求人票の制度紹介に加え、実際に社員がメンタルヘルス対策ど導入している会社、社員を大事にしている会社という声を入れるとリアリティが出ます。採用サイトや求人票の「社員インタビュー」コーナーに、メンタルヘルスにまつわるエピソードを入れるのも効果的です。
|
📝 社員コメントの例(採用サイト用) |
|
「入社して最初の半年、仕事に慣れるのが大変でした。しかし、先輩が親身になって話を聞いてくれたり、つらい時には「無理をしないで良いよ」声をかけてくれました。メンタルヘルス対策を導入している会社で、社員のことを大切にしてくれる会社です。(入社2年目・営業職)」 |
コツ③:求人票の「職場環境」欄を充実させる
求人媒体(Indeed、マイナビ、リクナビなど)には「職場環境」「福利厚生」の欄があります。ここにメンタルヘルス関連のキーワードを盛り込むことで、求職者がキーワード検索したときにヒットしやすくなるSEO効果もあります。
|
カテゴリ |
記載すべきキーワード例 |
|
制度名 |
EAP、社外相談窓口、メンタルヘルス相談、産業医面談、ストレスチェック |
|
特徴表現 |
心理的安全性、相談しやすい環境、精神的サポート、働きやすい職場 |
|
対象者 |
新入社員サポート、育児・介護との両立支援、発達障害・精神疾患への配慮 |
|
資格・専門性 |
臨床心理士在籍、公認心理師対応、精神科クリニック提携 |
コツ④:「ハラスメントへの明確なスタンス」を示す
「アットホームな職場」「明るい社風」だけでは伝わりません。「ハラスメントを許さない」という会社の姿勢を、具体的な制度とセットで書くことが重要です。以下のような文言が効果的です。
- 「ハラスメント相談窓口を社内・社外に設置し、第三者機関が匿名で対応します」
- 「管理職全員にハラスメント研修を年2回実施しています」
- 「ハラスメントの事実が確認された場合は厳正に対処します(就業規則に明記)」
5|求人票の改善だけで終わらせない——本格的な対策への道筋
ここまで、求人票への書き方を中心にお伝えしてきました。しかし当然ながら、書いた内容が実態を伴っていることが大前提です。「メンタルヘルスに取り組んでいます」と書いたのに、入社後に全く人を大切にしない会社であったなら、早期離職やSNSでの悪評につながりかねません。
では、実態として何から始めればいいのでしょうか。ここでは、規模や業種を問わず取り組みやすい順にご紹介します。
STEP 1|まず「相談窓口」を設ける(最も手軽)
最初のステップとして最もコストパフォーマンスが高いのが、外部のEAP(従業員支援プログラム:メンタルヘルス対策)の導入です。社内にカウンセラーを雇う必要はなく、月額数万円〜の契約で全社員が専門家に相談できる環境を整えられます。
重要なのは、相談内容が「会社側に知らされない」という守秘義務を徹底することです。これがないと、従業員は利用をためらいます。ミーデン株式会社のEAPサービスでは、本人の同意なく会社への情報共有は一切行いません。
STEP 2|ストレスチェックを「活かす」仕組みを作る
50名以上の企業には義務化されているストレスチェックですが、「やりっぱなし」では意味がありません。高ストレス者へのフォローアップ面談の実施、職場全体の集団分析の活用、改善施策の立案——この流れを整えることで、真に「社員のメンタルヘルスに取り組んでいる会社」になれます。
50名未満の企業もストレスチェックを任意実施することが可能です。「義務ではないのにやっている」という姿勢自体が、求職者へのアピールになります。
STEP 3|管理職向けのラインケア研修
メンタルヘルス問題の多くは、直属の上司が早期に気づいて対応できるかどうかで大きく結果が変わります。管理職がメンタルヘルスの基礎知識を持ち、「部下の変化に気づく」「相談に乗る」「専門家につなぐ」スキルを身につけることが、職場環境改善の大きなカギです。
ミーデン株式会社では、現場で実際に働く専門スタッフが、管理職向けのメンタルヘルス研修を提供しています。新入社員・管理職・経営者など階層別にカスタマイズしたプログラムを組むことも可能です。
STEP 4|産業医との連携を強化する
50名以上の企業には産業医の選任が義務付けられていますが、月1回の面談だけでは不十分な場合も多くあります。産業医が職場巡視を行い、従業員の健康状態を把握し、必要に応じて就業制限の意見書を出す——こうした本来の機能を十分に活用することが重要です。
ミーデン株式会社は、精神科クリニック(高橋医院)が母体の強みを生かし、精神疾患・メンタルヘルスに精通した産業医の派遣サービスも行っています。企業の規模・状況に合わせた最適な産業医をご紹介します。
6|SEO視点:「メンタルヘルス対策」は採用広告の差別化キーワード
採用活動においてSEO(検索エンジン最適化)の観点を取り入れることは、今や欠かせません。求職者は求人票を見るだけでなく、企業名や職種名と一緒に「メンタルヘルス 採用」「心理的安全性 会社」「カウンセリング 相談窓口 企業」などのキーワードでGoogle検索を行います。
採用ページに盛り込むべきSEOキーワード
自社の採用サイトや求人ページに以下のキーワードを自然な形で組み込むことで、検索流入を増やすことができます。
- メンタルヘルス対策 / 精神的サポート / 心理的安全性
- EAP(従業員支援プログラム) / 社外相談窓口
- 産業医在籍 / 臨床心理士在籍 / 公認心理師相談
- ストレスチェック実施 / ハラスメント対策 / ハラスメント相談窓口
- 働きやすい職場 / 精神疾患配慮 / 発達障害サポート
- 休職・復職支援 / 無理のない職場復帰 / メンタルヘルス研修
IndeedやGoogleしごと検索への最適化
IndeedやGoogleしごと検索では、求人票のテキスト内容がそのまま検索インデックスに反映されます。「メンタルヘルス対策あり」「EAP導入済み」「産業医面談制度」などのフレーズを自然な文章の中に組み込むことで、これらのキーワードで検索した求職者にヒットしやすくなります。
また、求人票のタイトルや見出しに「メンタルヘルス充実」「心理的安全性の高い職場」などを入れることも効果的です。競合他社が「残業少なめ」「年収〇〇万円」でしか差別化できていない中、メンタルヘルスの切り口は検索上位獲得のブルーオーシャンともいえます。
7|まとめ:今すぐできるアクションプラン
ここまで読んでいただいた方は、「メンタルヘルス対策の明記」が採用力向上に直結することをご理解いただけたかと思います。最後に、今日から始められるアクションプランをまとめます。
|
優先度 |
アクション |
難易度 |
効果 |
|
★★★ |
求人票・採用ページにメンタルヘルス対策を具体的に記載 |
低 |
応募数↑ 辞退率↓ |
|
★★★ |
外部EAP(相談窓口)を導入し、守秘義務を明示 |
低〜中 |
定着率↑ 信頼性↑ |
|
★★ |
ストレスチェックの結果を活用した職場改善施策を実施 |
中 |
離職率↓ 生産性↑ |
|
★★ |
管理職向けメンタルヘルス研修を年1〜2回実施 |
中 |
早期対応↑ ハラスメント↓ |
|
★ |
産業医との連携を強化し、月次巡回・面談を充実させる |
中〜高 |
健康リスク↓ 安心感↑ |
メンタルヘルス対策は、採用力の向上だけでなく、既存社員の定着・生産性向上・企業リスクの低減にもつながる、総合的な経営戦略です。「まず求人票に書く」→「実態として仕組みを整える」というステップで、無理なく取り組みを進めてください。
|
📞 ミーデン株式会社にご相談ください |
|
「何から始めればいいかわからない」「自社に合った対策を提案してほしい」という企業様のご相談を、ミーデン株式会社が無料でお受けしています。
● 精神科クリニック(30年の歴史・高橋医院)が母体の専門機関 ● EAP・ストレスチェック・組織サーベイ、休職者支援・産業医派遣・メンタルヘルス研修を提供 ● 全国47都道府県のカウンセリングルーム、医療機関、産業医ネットワーク ● YouTube登録者17万人超を運営するのメンタルヘルス専門チームが支援
📞 TEL: 03-6456-4112 | 🌐 https://meden.co.jp/ (受付:平日10:00〜19:00 / 土曜10:00〜17:00)
|
