セルフケアに役立つ!ストレス対処方法|メンタルヘルス

 更新日:2021年2月08日

なぜ、ストレス対処は必要なのでしょうか?


ストレス社会と言われている今、自分自身の健康は自分で守るスキルが求められています。過剰なストレス負荷は、様々な疾病を発症させる危険性が伴います。ストレスの基本知識やストレス軽減への方法は、精神衛生上の健康生活の質の向上・維持の助けとなります!

そもそもストレスとはなんでしょうか?


ストレスとは、元来、機械工学的な用語で、物体を引き延ばしたりしたときに、その物体に乗じる「ひずみ」を意味していました。1936年、生物学者のハンス・セリエによってストレス理論が提唱され、心身に負荷をかけるものを「ストレッサー」それによって心身が歪んでいる状態を「ストレス状態」と表すようになりました。(参考資料:世界百科事典 第2版)

ストレッサーには2種類あります!

1つ目は人間関係などの社会的ストレッサー、気温や匂いなどの物理的ストレッサーをまとめた「外的ストレッサー」です。

2つ目は不安などの心理的ストレッサー、不眠や頭痛などの生理・身体的ストレッサーをまとめた「内的ストレッサー」です。

私たちはこのように様々なストレッサーの中で暮らしています。ストレッサーへの耐久力は人によって違いますが、ストレッサーの負荷を長引かせず、早期に対処することを意識し、セルフケアを大切にしましょう!!

ストレスが溜まっていく過程には3段階あります。

第1段階:警告反応期
ストレッサーに受身的反応した後→適応反応(反ショック相)を示します。これはストレッサーから身を守るために抵抗力を上げている状態です。

第2段階:抵抗期
ストレッサーと抵抗力が一定のバランスを取ってしまっている状態です。ストレスに負けまいと相当無理をしています。

第3段階:疲はい期
ストレッサーを受け続け、抵抗力を使い果たしてしまった状態です。電池切れ状態とも言えます。ここまできてしまうと、自分ではどうにもならなくなってしまいます。

ストレスが溜まると体では何が起こっているのでしょうか?


ストレスが加わっていても早期に軽減すれば、ホメオスタシスの働き体のバランスは維持されます。ホメオスタシスとは、自らの身体を環境に適応させて安定を維持しようとする自然に備わった機能のことです。しかし、過剰なストレスが加わったり、溜まったりすると、ホメオスタシスの機能をj発揮することが難しくなり、体のバランスは崩れ、さまざまな病気のリスクが高まります。

自律神経系は、自分の意思とは関係なく、内臓のさまざまな働きを調節する働きをしています。自律神経系は、アクセルの役割で緊張状態の時に働く交感神経と、ブレーキの役割でリラックスした時に働く副交感神経から成っています。

内分泌系は、ホルモン分泌をつかさどる働きをします。ホルモンは内臓の働きをコントロールし、発育や新陳代謝を促します。

免疫系は、細菌やウイルスなどのように体に侵入してくる異物と闘い、体を守る働きをしています。

自律神経系、内分泌系、免疫系は体を健康な状態に維持するために必要な3大システムです。

ストレスへ上手に対処するにはどのような方法があるでしょうか?


ストレスには、より早く気づき対処することが心身を守ることになります

①不要なストレスを増やさない
✎必要以上に負担を課すのは、控えましょう!
何事も一人で抱え過ぎたりしていませんか?
他者の課題なのに自分の課題にしていませんか?

❑POINT1❑
ときには「NO」と言える“勇気”を持ちましょう!
「人にどう思われてしまうか」より「今、自分はどうしたいのか」「今、自分に出来る余力はあるのか」に焦点を当てた方が、自分を見失いません。

❑POINT2❑
人が背負うべき責任は任せましょう!
どのような状況においても「自分のせい」と捉えてしまうことを「自己関連づけ」と言います。自分と他者の境界線を意識することで、ストレス軽減に繋がります。

②思考パターンを検証する
✎ストレスフルな受け止め方に気をつけましょう!
一つでも失敗したらおしまいだ(全化無化思考)
~であるべき、~でなければならない(べき思考)
~と思われているのではないか(こころの深読み)
これからも上手くいくはずがない(未来の先読み)

❑POINT3❑
時には自分の考えを検証してみましょう!
(全化無化思考)プロセスに注目!どう乗り越えてきたの?の中に、自分の力が秘められています。
(べき思考)「~であるに越したことはないけれど」「だとしても」で考え方の幅が広がります。
(こころの深読み)「事実」なのか「推測」なのか吟味すると問題は最小限に抑えられます。
(未来の先読み)まだ起こってもいない未来を悲観的にあれこれ考えるエネルギーを、「今、何が出来そうなのか考えるエネルギー」に若干シフトしましょう。

③不快感情を発散する
✎溜めこまず、こまめに発散しましょう!
自分さえ我慢すればまるく収まると思うことはありませんか?
ときどき感情が爆発してしまうことはありませんか?

❑POINT4❑
適切な自己開示で、より良い理解者を増やしましょう!
相手の状況も踏まえながら、自分の気持ちや事情を伝えることで、相手はあなたをより理解することができます。互いに配慮し合える関係は、心地よい居場所になることもあります。

❑POINT5❑
溜めこまず、こまめにガス抜きしましょう!
話を聴いてもらえることで、カタルシス効果を得られるので、とても助けになります。また、自分なりのストレス発散法をいくつか持ち合わせていると、大爆発の予防に繋がります。家族や友達とのイベントは、日程調整などが合わないとすぐには実行できませんよね。こまめなガス抜きには、一人でもすぐにできることの方が向いています。

④疲れたと思ったら遠慮なく休む
✎本当に必要な時は、自己優先してあげましょう!
自分が休んだら回らなくなると思い込んでいませんか?
もっと頑張っている人がいると自分のお尻を叩きすぎていませんか?

❑POINT6❑
他人をちょっぴり信じてみましょう!
「自分でやった方が早い」という人は、相手に任せられないという思いがあるようです。“時間がかかる”“やり方を覚えない”“ミスをする”“危なっかしい”という思い。相手のプラス面を拾い集めて、それを信じて任せて、必要な休息を確保しましょう。

❑POINT7❑
自分の役割から少し離れてみましょう!
例えば「結婚して子どもがいて仕事もしている女性で両親健在」という場合なら、妻であり母であり職場でも役割があり、自分自身も子どもという役割もあります。やらなければいけないことが山ほどありそうですね。少ししんどさを感じたら、周りの人にその役割を少しの間、引き受けてもらいましょう。

セルフケアで一番大切なことは、自分自身の中のイエローカード(警告)に早く気がつくことです。ストレス耐性力は人によって違いますから、自分自身のストレス耐性力のバロメーターを持っておくとよいでしょう!「自分のバロメーター+自分なりのストレス対処法」のセットを意識して、ストレスに負けない生活を送りましょう!

資料請求・お問い合せはこちら