メンタルヘルスに悪い運動習慣

 更新日:2022年1月12日

運動は、体の健康だけでなく、メンタルヘルスにも欠かせないものです。適度な運動はリラックス効果や疲労回復効果があり、運動後の達成感や高揚感は気持ちをリセットしてくれます。

うつ病への治癒効果があることも分かっており、これを運動療法と呼んでいます。しかし、運動のやり方によっては自律神経系に負担を与え、脳の疲労につながるものもあります。これを続けてしまうと健康増進どころか体調不良の原因にもなります。

ここではメンタルヘルスに良くない運動の習慣を4つ紹介しましょう。

メンタルヘルスに良くない運動習慣

1.仕事終わりの激しい運動

日中はデスクワークでずっと座っていた反動もあり、仕事終わりにスポーツジムで激しい運動をする人がいます。激しい運動は心拍や呼吸を上げるために自律神経系をフル稼働させます。

仕事で脳が疲れた後に激しい運動をすると、脳の疲労をさらに悪化させる結果になります。運動後の高揚感で一時的にリフレッシュした気分になりますが、脳の疲労は蓄積されているのです。帰宅してから十分な睡眠をとらなければ、疲労は翌日に持ち越しになります。

仕事終わりのリラックスを目的にするならば、激しい運動ではなく、ジョギング程度が良いでしょう。「ジムには来たけれども疲れていて運動する気が出ない」という時はストレッチ程度にして、早めに家に帰ってゆっくりした方が良いでしょう。

2.週末にクタクタになるまで運動

日頃の運動不足を補うため、週末にたくさん運動をする人がいます。健康を目的するならば、無理は禁物です。運動中に激しい息切れや発汗があるならば、自分のキャパを越えているサインです。自律神経系にもかなり負担で、脳の疲労につながります。

運動の習慣は週末にまとめるよりも、1回20分~30分程度で週4日と、短時間で高頻度の方が健康には良いと言われています。また、仕事中もずっと座っていないで1時間に数分でも、歩いたり、ストレッチをしたりと体を動かしましょう。

3.トレーニングのノルマ

スポーツジムの月会費がもったいないから、行くことが義務になっている人はいませんか?また、完全主義のつよい人は、運動習慣でもその癖が出てしまいます。健康維持やリラックス目的で始めたものが、「一度決めたノルマや毎日やらなくてはならない」と、いつの間にか運動が仕事のようになってしまいます。

日によって体調の変化があるので、無理はしないようにしましょう。疲れている日は、休むとか、軽く済ませるようにしましょう。

4.疲れている時のサウナ

運動ではありませんが、仕事終わりに汗を流すためにサウナに通う人がいます。サウナと冷水は交互に入ることで自律神経に良い効果があると言われていますが、全体で考えれば、激しい運動と同じ負荷が自律神経系にかかります。「せっかく来たのだから」と長時間サウナに入っていると疲労が悪化するだけです。やはり疲れてからのサウナは避けるか、入っても短めにしましょう。

リラックスや疲労回復が目的ならば、サウナよりも、38度から40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり10分程度つかる方が効果的です。寝る前にすれば、副交感神経を優位にさせて睡眠効果にもつながります。

うつ病への治癒効果のある運動

うつ病への治癒効果のある運動は、そんなに難しいものではありません。週に3~4日、1回20~30分程度の早歩きかジョギングなどの有酸素運動で良いのです。有酸素運動とは、呼吸をしながら筋肉をつかう運動のことで、水泳、エアロビクス、サイクリングなども含まれます。これまで運動習慣のなかった人は、早歩きから始めたら良いでしょう。いつもよりも歩幅を広くして、呼吸を意識しながら早く歩くのがコツです。

まとめ

負担がつよいほど治癒効果があるという研究結果もありますが、無理は禁物です。「やり過ぎない」、「疲れた時はやらない」が原則です。どんな運動でも楽しみながら気持ち良くやることがポイントです。

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